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スマートリンク、ネットワーク技術者を養成するバーチャルスクール“Biz Valley”を4月に開校

2000年02月14日 00時00分更新

文● 船木万里

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9日、アーバンネット大手町ビルにおいて、(株)スマートリンクは、ネットワーク技術者を養成するスクール“Biz Valley(ビズバレー)”を4月に開校すると発表した。

同社は、国内最大規模のインターネット教育システム“インターネット・ビジネスカレッジ”を'98年に開校、学校法人大原学園との共同事業“合格Web”などを含めた資格試験対策コースや、DTPプロ講座など47コースの教育カリキュラムを提供している。

今回開校するバーチャルスクール“Biz Valley(ビズバレー)”は、アジアネットワーク研究所、日本アイ・ビー・エム(株)、日本研修サービス(株)と協力し、現在世界的に不足しているネットワーク技術者を養成することを目的としている。

インターネットとラボトレーニングを併用

“Biz Valley”は、CD-ROM教材とウェブ上での在宅学習に加え、教室(ラボ)での実習トレーニングによって、統合的に学習できるシステム。カリキュラムは日本研修サービス(JES)と共同開発したもの。学習者が自分で学習スケジュールを組み、進捗状況をインストラクターがチェック、アドバイスをしながら、実践的に指導する。

ウェブ上の教室のデモ画面。FAQやフォーラムなどのページのほか、自分の学習進捗状況やテスト結果なども見られる
ウェブ上の教室のデモ画面。FAQやフォーラムなどのページのほか、自分の学習進捗状況やテスト結果なども見られる



学習時間はインターネットによる通信教育が100時間、ラボトレーニングが20時間程度で、授業料は35万円。修了にあたっては試験を行ない、合格者にはJESの認定資格を授与する。また、人材紹介会社や派遣会社との提携により、就職も支援。今年度は1000名、2年度は2000名、3年度には4000名の募集を計画しており、CIW試験対策コースなどの増設も予定している。

日本だけではなく世界に通用する優秀な人材を育成、提供

Biz Valley校長には、同社取締役の北澤淳一氏が就任する。開校にあたり、スマートリンク代表取締役社長の荒木浩二氏は「今後のネットワーク社会において、技術者の不足は大きな問題。われわれは人材を育成するだけでなく、就職も支援し、企業に優秀な人材を提供していきたい」と開校にあたっての抱負を述べた。

発表会の模様。右から順に、スマートリンクの代表取締役社長の荒木氏、Biz Valley校長に就任する北澤氏。アジアネットワーク研究所の会津氏はスーパーバイザーとして、日本アイ・ビー・エムの稲富氏はアドバイザーとして協力する。日本研修サービスの平尾氏はコースウェアの開発ディレクター
発表会の模様。右から順に、スマートリンクの代表取締役社長の荒木氏、Biz Valley校長に就任する北澤氏。アジアネットワーク研究所の会津氏はスーパーバイザーとして、日本アイ・ビー・エムの稲富氏はアドバイザーとして協力する。日本研修サービスの平尾氏はコースウェアの開発ディレクター



ネットワークエンジニアやネットワークマネージャーは、狭い意味でのスキルアップだけではなく、社会への関与といった意味で、大きな責任を負うべき状況に来ている。スーパーバイザーとして協力するアジアネットワーク研究所の会津泉氏は「Biz Valleyで、日本だけではなく世界に通用する優秀な人材を育成できるよう、協力していきたい。今後の急速な市場拡大が見込まれる、アジアでの技術者養成まで視野に入れた事業展開を考えてもらいたい」と、国際化社会に対応できる人材育成に期待を寄せた。

アドバイザーを務める日本アイ・ビー・エムの稲富滋氏は、2年前に長野オリンピックのホームページ構築を担当した経験を持つ。そのころと現在で、優秀な技術者の顔ぶれはあまり変わっていない。まだ日本には人材育成の基盤がない状態だという。「現在、ネットワーク技術者は大企業に集中しており、中堅企業は人材獲得に苦労している。今後の企業全般におけるe-business化に備え、世界に通用する優秀な人材育成に協力していきたい」とした。

また、コースウェア開発ディレクターの平尾氏は、これまで日本研修サービスで培った教材コンテンツの集大成をBiz Valleyのカリキュラムに導入していく、としている。今回のカリキュラムは、スマートバレーと共同で開発し、一般の学習者にも理解しやすいよう再構築した。「優れた人材育成のためのサービスとはどうあるべきかを考えながら、教材開発に取り組みたい」と述べた。

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