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NTT-ME、主婦や中高年層向けに、インターネット接続端末とインターネット接続サービスのセット製品『わくわくステーション パック』を発売

2000年02月08日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)エヌ・ティ・ティ エムイー(以下、NTT-ME)は、主婦などの40歳以上の女性や中高年層を対象としたインターネット接続端末とインターネット接続サービスをセットにした製品『わくわくステーション パック』を2月15日に発売する。

同製品は、専用のSTB型インターネット接続端末『わくわくステーション』と、同社のインターネット接続サービス“WAKWAK(わくわく)”をセットにしたもので、操作用のリモコンが付属する。端末をテレビと通信回線に接続し、リモコンの電源スイッチを押すだけでインターネットに接続可能。操作の途中で電源を切っても、再度電源を入れると、通常のスタート画面が表示されるようになっている。メインターゲットとなる中高年層が利用することを考慮し、操作性を家電と同様のレベルにしたという。インターネットとメールに機能を特化しているため、Microsoft Wordなど他のアプリケーションは利用できない。

『わくわくステーション』と、付属のリモコン『わくわくステーション』と、付属のリモコン



インターネットに接続すると、あらかじめ設定されている専用のホームページ画面が表示される。スタート画面の設定は変更可能。画面操作は、リモコンのボタンを利用して行なう。URLの入力や検索サイト上でのキーワード入力の際のテキストは、画面上に表示されるソフトキーボードで入力する。拡大したい箇所にカーソルをおいてボタンを押すとその部分が拡大する画面ズームアップ機能を搭載する。

メール画面では、メールの送受信が可能。市販のマイクを接続して利用すると、最大30秒のボイスメールを送信できる。画像添付も可能。メールアドレスリストのほか、メールの表題やあいさつ文など定型文章のサンプルを収録した“表題サンプルリスト”“本文サンプルリスト”も用意されている。電源を入れた際のスタート画面を、メール画面に設定することも可能。メールアドレスは、標準で1アカウントを提供する。2アカウント以上利用する場合は、1アカウントごとに月額200円が必要。最大10アカウントまで利用できる。

わくわくステーションは、CPUにPower PC 403を採用、メモリーを8MB(SIMM)搭載する。内蔵モデムは33.6kbps。インターフェースは、コンポジットビデオ出力、Sビデオ出力、マイク入力、ライン出力、プリンター、RS-232C、公衆回線用コネクター、電話機用コネクターを装備する。OSはFreeBSDで、ウェブブラウザー、メーラーとも自社開発。本体サイズは幅280×奥行き205×高さ50mm、重量は1.4kg。

製品は、公衆回線接続用の『ベーシックセット』と、ISDN回線を利用できる『ISDNセット』が用意されている。ベーシックセットは、わくわくステーション、出張セットアップサービス、WAKWAK申し込み代行サービス、3年間の機器保証がセットになっている。ISDNセットは、ベーシックセットに、ISDNダイヤルアップルーター『MN128 mini S』とINSネット64の申し込み代行サービスが追加されたもの。

『わくわくステーション』に、テレビと、ISDNダイヤルアップルーター『MN128 mini S』を接続した様子。わくわくステーションの上にあるのが付属リモコンで、緑のボタンが電源スイッチ、大きなグレーのボタンがカーソル操作を行なうもの『わくわくステーション』に、テレビと、ISDNダイヤルアップルーター『MN128 mini S』を接続した様子。わくわくステーションの上にあるのが付属リモコンで、緑のボタンが電源スイッチ、大きなグレーのボタンがカーソル操作を行なうもの



価格形態は、機器とインターネットサービス料金を合わせた一定額を3年間支払う“割賦契約”と、機器と設置料を一括で支払いインターネットサービス料金のみ毎月支払う“一括払い”の2種類が用意されている。割賦契約の場合、ベーシックセットは、月ごとのインターネット接続時間が10時間で月額2980円、50時間で3380円、100時間で3780円。ISDNセットは、10時間で3480円、50時間で3880円、100時間で4280円。一括払いの場合、ベーシックセットが5万8200円、ISDNセットが7万5000円。WAKWAKの月ごとの利用料金は、ベーシックセット、ISDNセットともに、10時間で1000円、50時間で1400円、100時間で1800円。

製品の購入申し込みは、フリーダイヤル(0120-089312)で受け付ける。

都内で行なわれた発表会場で、同社代表取締役社長の池田茂氏は、「インターネットが爆発的に普及する中で、主婦や中高年層などネット社会の弱者ともいえる人たちも、積極的に参加できる環境を作っていかなくてはならない。これらの人たちが主体的に参加しない限りネット社会は進展しない。今回、中高年層が容易に利用できるようなインターネット製品を提供するが、こういった試みが21世紀のネット社会を作るための大きな一歩になれば幸いだ」としている。

同社代表取締役社長の池田茂氏同社代表取締役社長の池田茂氏



同製品の初年度売上目標は300万セット/約2000億円。また、中高年層にとってゲーム機にかわるものを提供するという意味で、ゲーム機の普及に追いつきたいということから、3年後には累計2000万セットの販売を目指すという。

同社は、今後の展開として、製品のセットアップから各種設定までを行なえるインストラクターの養成のほか、製品の体験会を首都圏/関東圏の有名百貨店で開催する。開催日は3月4日で、小田急百貨店(新宿店)、京王百貨店(新宿店)、高島屋(関東9店)、松坂屋(上野店)、三越(日本橋店)。同製品は、スタート画面を自由に設定できることから、百貨店などが会員向けに自社のホームページで情報提供を行なうといった活用例が想定されており、現在いくつかの百貨店から話がきているという。また、ホテルや旅館などの各部屋に1台ずつ同製品を設置し、ビジネスマンなどが出張先でインターネットやメールを利用できるといったサービスも考えられるという。

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