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BSデータ放送を行なうデジタル・キャスト・インターナショナルが設立

2000年02月03日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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テレビ朝日系のBSデータ放送会社“株式会社デジタル・キャスト・インターナショナル”が3日設立され、同社社長の岡正和氏が記者会見を都内で開いた。岡氏は、今年12月に放送を開始する同社のサービス内容について、ニュースや行政情報の提供に加え、チューナーの通信機能を利用した電子商取引(EC)サービスも展開する方針を明らかにした。

デジタル・キャスト・インターナショナル設立を発表する同社社長の岡氏(左)と、シニアプロデューサーの大道裕宣氏
デジタル・キャスト・インターナショナル設立を発表する同社社長の岡氏(左)と、シニアプロデューサーの大道裕宣氏



同社は資本金20億1000万円で設立された。出資は(株)日立製作所、キヤノン(株)、富士通(株)が5億円ずつ、エヌ・ティ・ティ移動通信網(株)、(株)さくら銀行、(株)フレックスが1億円ずつ、東日本電信電話(株)が6000万円、東京瓦斯(株)、日本生命保険相互会社、丸紅(株)が5000万円ずつとなっている。社員は約20人で、全国朝日放送(株)(テレビ朝日)や(株)朝日新聞社などから出向している。昨年12月にBSデータ放送の委託放送事業者として認可され、データ放送用に1.5スロットを割り当てられている。放送開始は12月の予定で、24時間放送を行なう。

社長の岡氏は、前の全国朝日放送マルチメディア局長で、同社の地上波データ放送“ADAMS”を手掛けた。記者会見で岡氏は、「BSデータ放送は双方向機能を持つ新たな情報インフラ。我々は(株)ビーエス朝日(テレビ朝日のBSデジタル放送会社)とともに21世紀の新たな情報ハイウェーを目指す」と述べた。

予定しているサービス内容として、(1)朝日新聞や日刊スポーツのニュース、(2)行政情報、(3)企業の製品CMのほか、オンラインバンキング、食料品や書籍などの物販、チケット販売などのECを挙げた。またHDD内蔵型チューナーが普及すれば、マルチメディアコンテンツの配信も手掛けていくという。

サービスはBS朝日と協力しながら展開するが、独自のチャンネルを持つ独立した放送事業者としてのスタンスを保っていくという。同社の収益は、コンテンツ配信を行なう企業から徴収する帯域使用料と、ECを行なう際に発生する双方向サービス料金のほか、バナー広告料などを想定している。売上は、2001年度に5億円を目指し、「事業開始から5年後に単年度黒字、7年後で累積損益解消」(岡氏)を目標にしている。

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