このページの本文へ

米AOLと米タイム・ワーナーが合併、インターネット戦略を強化

2000年01月11日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

米AOL社と米タイム・ワーナー社は10日(現地時間)、インターネット戦略強化のため合併すると発表した。合併手続きは年内に行なわれる。

合併後の新会社名称は“AOLタイム・ワーナー”。両社の株式総額は3500億ドル(約36兆8725億円)、売上高は合計300億ドル(3兆1605億円)。現在のAOLの株主は、AOLタイムワーナー株の約55パーセントを、タイム・ワーナーの株主は45パーセントをそれぞれ保有することになる。タイム・ワーナーのメディアやエンターテインメント、ニュース分野におけるブランド力と、AOLのオンライン市場でのブランド力および技術が統合され、インターネット/メディア市場に巨大企業が誕生することになる。

AOLタイム・ワーナーの持つブランドは、AOL、Time、CNN、CompuServe、Warner Bros.、Netscape、Sports Illustrated、People、HBO、ICQ、AOL Instant Messenger、AOL MovieFone、TBS、TNT、Cartoon Network、Digital City、Warner Music Group、Spinner、Winamp、Fortune、AOL.COM、Entertainment Weekly、Looney Tunes。

AOLタイム・ワーナーの会長には、AOLの会長兼CEOであるSteve Case氏が、CEOにはTime Warner社の会長兼CEOであるGerald M. Levin氏がそれぞれ就任する。

AOLタイム・ワーナーの提供するサービスは以下の通り。

・音楽:タイム・ワーナーの音楽レーベルをAOLのオンラインショッピングサービスで販売する
・エンターテインメント:タイム・ワーナーのCATVや映画、TVに、AOL TVとMovieFoneを供給する
・通信:ケーブルモデムやDSL、無線、人工衛星による高速インターネットアクセスサービスを拡大する
ニュース:CNN、TimeやNY1といったローカルニュースなど、すべてのニュースチャンネルをオンラインで提供する
技術:AOLタイム・ワーナーの行なうすべての事業に関し、技術開発の向上を図る
・テレフォニー:AOLのインスタントメッセージング製品と、タイム・ワーナーのCATV電話を統合した大規模な通信プラットホームを提供する

また両社は、今回の合併とは別に、マーケティング/営業活動やコンテンツサービスにおいて協力することで合意したと発表した。具体的な内容は以下の通り。

・タイム・ワーナーの雑誌“InStyle”をAOLサービスで提供する
・CNN.comとEntertaindom.comをAOLサービスで提供する
・AOLの会員向けに、タイム・ワーナーの人気アーティストのミュージッククリップを提供する
・タイム・ワーナーとAOL MovieFoneが共同で、タイムワーナーの映画のプロモーションをオンライン/オフラインで行なう
・AOL会員向けにCNNニュースを配信する
・AOL会員向けにタイム・ワーナーの雑誌定期購読やCATV定期利用の割引サービスを行なう
・“People”や“Teen People”などタイム・ワーナーの人気雑誌でのAOLサービスのプロモーション活動の拡大
・小売店Warner Bros.でのAOLサービスのプロモーション活動の拡大
・タイム・ワーナーのRoad RunnerでAOLの各種サービスを提供する

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン