ラスベガスで9日(現地時間)まで開催の、2000 International CESの会場では、米モトローラ社をはじめ、フィンランドのノキア社、スウェーデンのエリクソン社の世界の携帯電話上位3社が大きなブースを構えていた。
モトローラ
モトローラブースでは、自社の製品の多くについて展示用のサンプルでなく、実際に動く製品を使って展示していた。ノキアやエリクソンブースとはっきり異なるのは、まだまだ米国では利用者の多いページャーにも多くの場所を割いていること。
日本では携帯電話に押され、減少する一方のページャーだが、こちらではキーボードを備え、メッセージの発信もできる双方向ページャーが主力になっている。AOLのインスタントメッセンジャーに対応したアプリケーションが用意されるなど、米国ではまだまだページャーもいけそうだ。
モトローラの双方向ページャー。AOLのインスタントメッセンジャーに対応し、リアルタイムにメッセージの送信が行なえる |
テキストブラウザー搭載の携帯電話。表示領域はiモードよりも狭いようだ |
モトローラのFMラジオ内蔵の携帯電話。電子メールの利用も可能 |
ノキア
ノキアのブースで人気なのは、WAP(Wireless Application Protocol)に対応したウェブブラウザー機能搭載の『7100シリーズ』と『8800シリーズ』。特に8800シリーズはアンテナが外に出ない薄型で銀色のボディーで、来場者の評判もよいようだった。ただ、操作感は指先で転がして選択、押して決定できるローラーを備えた、7100シリーズの方が上だろう。
メタリックなボディーの『NOKIA 8860』 |
8800シリーズよりはおとなしいデザインだが実用性重視の『NOKIA 7160』 |
エリクソン
エリクソンのブースでも、モトローラやノキア同様にインターネットへアクセスできる携帯端末を展示していた。ユニークな展示としては、自社の端末にアタッチメントとして装着できる、数々のアダプターを出展していたこと。これらの多くは数ヵ月のうちに製品化が予定されているという。
赤外線アダプター。携帯電話用の外付けアタッチメントとしては世界初とか。春に発売予定 |
こちらは秋に発売予定のMP3プレーヤーのアタッチメント |
極めつけはこれ。春に発売予定のキーボード。携帯用ケース付き |
また、このCESで意外に見なかったBluetoothの展示だが、エリクソンではBluetoothを使って携帯電話と接続するワイヤレスヘッドセットのデモを行なっていた。残念ながらバッテリー充電中ということで、実際の音は聞けなかったが、年内には発売する予定とのこと。
Bluetoothアタッチメントを付けた携帯電話(上)と、充電器にセットしたヘッドセット(下) |
ワイヤレスヘッドセットを装着したところ。これはかっこいい |
クアルコム
米クアルコム社のブースでは、PalmOSを搭載した携帯電話『pdQ smartphone』の展示が行なわれていた。基本的にPalmOSで提供される機能およびアプリケーションはすべて備えており、PalmOS用のソフトウェアも動作する。連係機能として、電話帳から直接電話をかけることができる。もちろん、インターネットにアクセスして、メールを読んだり、付属のテキストブラウザーでウェブサーフィンも行なえる。クアルコムの携帯電話事業は昨年暮れに京セラ(株)の子会社に、2月をめどに買収されることが発表されており、日本でも京セラを通じてpdQ phoneが販売されるのではないかということであった。
pdQ phone。日本の携帯電話の感覚から考えるとかなり大きい |
フリップ部分を閉じたところ |
テキストブラウザー“pdQ Browser”でyahoo!にアクセスしたところ |