(株)エヌ・ティ・ティエムイー(NTT-ME)は6日、分散設置されたインターネットサーバー上のコンテンツやファイルを一括管理する『global/SITE』と、複数のサーバーへのアクセスを分散させる『BIG/ip
HA+ 2U』の2製品を発表、7日に発売する。同社が販売する、インターネットサーバーのトラフィック調整システム『インテリジェント・ロード・バランス・システム』を構成する製品で、サーバーダウンが致命的となる電子商取引(EC)サイトなどを中心に、年間5億円の販売を目指す。
ラックに収納された『global/SITE』(上から3台目)と『BIG/ip HA+ 2U』 |
global/SITEは、分散して設置されたインターネットサーバー内のコンテンツの同期を一括して行える製品。複数の離れた場所に設置されたデータセンターサーバーに同製品をそれぞれ接続すると、コンテンツが更新されるたびに自動的に各サーバーへデータを送り、同様に更新を行なう。ファイルの複製にはFTPを使用し、複製専用のソフトが必要ないため、OSが異なるサーバー間のデータ交換も問題ないという。同社では、頻繁にコンテンツの更新を行なう大規模なポータルサイトなどでメンテナンスコストを削減することが可能だとしている。
本体は19インチラックに搭載可能な4Uサイズ。10BASE-T/100BASE-TXのEthernetポートを備え、18GBのHDDを標準で搭載している。価格は1160万円。
BIG/ip HA+ 2Uは、複数のインターネットサーバーに対するアクセスを効率よく分散させる製品。すでに販売されているBIG/ipシリーズが4Uサイズだったのに対し、新製品では2Uサイズに変更。19インチラックへの収納性が高まったとしている。また内部ストレージをHDDからフラッシュメモリーに変更し、機械的動作が減って信頼性が高まったとしている。価格は600万円から1230万円。
インテリジェント・ロード・バランス・システムは、米F5 Networks社の製品で、global/SITEとBIG/ipのほか、ネットワーク管理ツール『seeIT』、離れたサーバー間で負荷調整を行なう『3DNS』の2製品で構成されている。同社の製品は、米国内ではeBayやeToysといったサイトで導入されているという。日本ではNTT-MEが総販売代理店となり、昨年4月から製品を販売している。
発表会で、NTT-ME第9マーケティング本部国際金融情報システム部門長の阪路賢二氏は、「global/SITEを使用すれば、コンテンツ管理の負担が軽くなる」と製品のメリットを語った。
NTT-ME第9マーケティング本部国際金融情報システム部門長の阪路賢二氏 |
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