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【第1回デジタルフロンティア京都開催 Vol.5】“第1回京都メディアスケープ”表彰式、グランプリは出ず

1999年12月28日 00時00分更新

文● 野々下裕子

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京都市や京都商工会議所などで組織するデジタルフロンティア京都実行委員会は21、22日、“第1回デジタルフロンティア京都”を開催した。ここでは、22日に行なわれた“第1回京都メディアスケープ”表彰式を紹介する。

京都メディアスケープは、将来、デジタルアーカイブを活用する有望なクリエーターを発掘することを目的に開催された、学生(短大、大学、大学院、専門学校)対象のコンテストである。映像部門とCD-ROM部門があり、今回のテーマは“京都”である。全国から34作品の応募があり、うち7作品が入賞した。

壇上風景
壇上風景



残念ながらいずれもグランプリはなかったが、第1回目というのを考慮して、テーマとは関連性は薄いが有望な作品も評価の対象となった。特に映像部門は、30分以内の短編から60分程度の短編映画などバラエティがあり、今後のデジタルムービーへの発展を予感させるものも少なかったという。ただし、ドキュメント作品がなく、表現技術の甘さや既存の映像手法に捕らわれすぎるなど、課題も多く残されたようだ。

表彰式を前に、講評を述べる京都精華大学美術学部教員の伊奈新祐氏
表彰式を前に、講評を述べる京都精華大学美術学部教員の伊奈新祐氏



映像部門/優秀賞

映像部門/優秀賞を受賞したのは以下の2作品。

人長果月氏の『Jump!』
人長果月氏の『Jump!』



人長果月氏の『Jump!』。ジャンプする人物の足下から京都の名所などが次々と見えるという作品。テンポの良さがあり、テーマにも合っているところが評価された。

中村裕子氏の『黒い月』。モノローグによって展開していく、不思議な雰囲気の短編映像。テーマに沿っていなかったのに受賞して驚いたとは本人の弁。

そのほか、映像部門/奨励賞を受賞したのは、出口淳史氏の『TONE』、新佐紘之氏の『LOOP』、寺島有利氏の『MIX』、村上和香奈氏の『ビタミン3』、久保めぐみ氏の『PICKLED PUNK』。

出口淳史氏の『TONE』。ジャズのメロディに乗って、色彩あざやかな写真とアニメーションで展開される作品
出口淳史氏の『TONE』。ジャズのメロディに乗って、色彩あざやかな写真とアニメーションで展開される作品



CD-ROM部門/優秀賞

“the OTOME sect”の『NEO☆源氏物語~uji-jujo~』
“the OTOME sect”の『NEO☆源氏物語~uji-jujo~』



大西丸美氏と森岡真由美氏のユニット“the OTOME sect”による『NEO☆源氏物語~uji-jujo~』。2人の女性が源氏物語という古典を現代的に解釈して、自らも出演しているというユニークな作品。作者らは「みごとな乙女っぷりを見てほしい」とコメント。

そのほかCD-ROM部門/奨励賞を受賞したのは、正村堅太郎氏の『借景 the surrounding scenery in Kyoto』、田中浩也氏の『Memorial Bubbles』の2作品。

受賞者による記念撮影
受賞者による記念撮影

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