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EIAJ、“2000年電気工業生産見通し”を発表--'99年の電子工業生産金額は前年並み、2000年より回復軌道に

1999年12月24日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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(社)日本電子機械工業会(EIAJ)は24日、“2000年電気工業生産見通し”を発表した。それによると、'99年('99年1月~'99年12月)の電子工業生産金額の見込み額は23兆5393億円で、前年比0.4%増。'98年はマイナス9.4%成長であったことから、1年ぶりにプラスに転換、前年並みの水準を維持するとした。

また、同じく電子工業生産額の2000年の見通しについては24億4433億円とし、本年見込み比3.8%増と本格的な回復傾向に入るものと予測した。なおこれらの実績は、通産省生産動態統計をもとにした。

'99年電子工業生産金額(見込み)

同協会は'99年の電子工業生産金額を前年並みと予想したことについて、「国内景況感の好転、アジア地域向け輸出の回復」を理由として挙げた。

電子工業生産金額を構成する3部門別にその推移をみると、民生用電子機器部門の生産は2兆968億円(前年比1.0%減)、産業用電子機器部門の生産は11兆6181億円(前年比2.2%減)、電子部品・デバイス部門の生産は9兆8245億円(前年比3.9%増)。電子部品・デバイス部門がプラスに転じたものの、民生用電子機器部門および産業用電子機器部門も、生産金額の減少率が縮小している。

電子部品・デバイス部門の生産金額は、電子部品部門が3兆6169億円(前年比0.2%増)、デバイス部門の生産金額は6兆2075億円(前年比6.2%増)。特にデバイス部門が好調で、携帯電話やパソコン、デジタルAV市場の成長から、半導体素子や集積回路、液晶デバイスに対する需要が高まった。なかでも液晶デバイスは、1兆2010億円(前年比36.9%増)と、はじめて1兆円の大台を超えている。

2000年の電子工業生産額に対する見通し

同団体は、2000年の電子工業生産額に対する見通しについて、24億4433億円(本年見込み比3.8%増)とした背景について、アメリカの景気は堅調に推移、ヨーロッパやアジア各国の景気回復するとしている。

電子工業生産金額を構成する3部門別にその推移をみると、民生用電子機器部門の生産は2兆1327億円(前年比1.7%増)、産業用電子機器部門の生産は11兆9876億円(前年比3.2%増)、電子部品・デバイス部門の生産は10兆3230億円(前年比5.1%増)と、いずれも前年と同水準程度、もしくはプラスに転向すると予想している。

'99年マイナス成長であった2部門の成長要因について、民生用電子機器部門についてはデジタルAV機器の市場拡大を挙げ、産業用電子機器部門については民間設備投資の底打ち回復機運により、電子計測器、複写機といった事務用機械をはじめ総じて堅調に推移するだろうと分析している。

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