米クイックロジック社は16日、都内で記者発表会を開催、同社のNASDAQへの株式上場、日本事務所の開設、最新製品情報などを発表した。同社はカスタマーが独自の仕様を持たせることができるプログラマブルチップ、FPGA(Field
Programmable Gate Array)製品のリーディングカンパニーのひとつ。'88年に旧Monolithic
Memories Inc.(現Advanced Micro Devices)でPAL(Programmable Array Logic)を開発したエンジニアたちによって創立された。本社はカリフォルニア州サニービルにある。
株式上場は去る10月15日。1株10ドル(約1030円)で公開された。ちなみに15日時点での株価は15ドル(約1550円)前後となっている。日本事務所の代表に就任したのは以前、同じFPGAメーカーのザイリンクス社に在籍していた鈴木英一氏。今後は日本における事業拡大と販売代理店の統括などを担当する。記者発表会には同社のワールドワイドセールス部門の副社長、Michael
Brown氏、アジアのセールスディレクタ、Clifton Ho氏、そして鈴木英一氏の3氏が出席。アジア市場、とりわけ日本市場の重要性を訴えると同時に、今後の活発な営業活動を目指すことを明言した。
同時に紹介された同社の製品は、『WebASIC』とESP。WebASICはインターネットを介してASIC設計データを同社へ送ると24~48時間以内にプログラムしたFPGAのサンプルを無料で受け取ることができるもの。ユーザーは同社のウェブサイト(http://www.quicklogic.com/support)から無償ソフトウェア『QuickWorks-Lite』をダウンロード。それを利用してロジックを設計して、アップロードするだけで利用できる。またESP(Embedded
Standards Products)は、すでに複数の機能を実現する回路をチップ上に載せ、ユーザーがそれを自由に設定・設計できる新しいFPGA。すでにESPを使ったPCIコントローラやメモリデバイスなどを製品化している。