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富士通FIP、ラックとシマンテックとの提携により総合的なセキュリティーサービスの提供を開始

1999年11月25日 00時00分更新

文● 編集部 高柳政弘

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富士通エフ・アイ・ピー(株)(富士通FIP)は25日、総合的なセキュリティーサービス“SecurePort(仮称)”の提供を開始すると発表した。富士通FIPは(株)ラック、および(株)シマンテックと提携することで、SecurePortを提供する。SecurePortでは、富士通FIPのEC技術やSI技術に、ラックのセキュリティー監査/監視と、シマンテックのコンピューターウイルス対策技術を統合するという。

同サービスには、セキュリティー関連のコンサルティングを行なう“コンサルティングサービス”、不正アクセスやコンピューターウイルスに対処したネットワークを構築する“セキュリティ構築サービス”が用意される。このほか、ネットワークに侵入することで弱点をチェックする“監査サービス”や、不正アクセスやウイルスの侵入を24時間監視する“監視サービス”も提供。さらに、ウイルス/セキュリティーに関する情報の提供やセキュリティーホールに対応する“保守サービス”も提供する。

サービスの開始は、ウイルス対策ソフトのアプリケーションホスティングサービス(ASPサービス)が12月1日で、総合的なセキュリティーサービスは2000年2月1日となる。

価格は、コンサルティングサービスが最低15万円、セキュリティ構築サービスでは最低5万円となる。サーバー1台につき監査サービスが1万円から、監視サービスが月額8万円。保守サービスは月額1万円から。

富士通FIP常務取締役の北島敬一氏は、「アメリカでは、コンピューターセキュリティーに関する問題が経営課題として位置付けられている」とセキュリティーの重要性について語り、「ポストY2K(2000年問題のあと)には、セキュリティービジネスが花開くだろう。コンピューターウイルス対策だけでなく、セキュリティーに関するトータルなサービスを提供していく」と力説した。

また、同サービス事業において、2001年度末までに500社をユーザーとし、5~6億円の年間売上を目標としていると述べた。

富士通FIP常務取締役の北島敬一氏、「新サービスや新市場を3社で創成していく」
富士通FIP常務取締役の北島敬一氏、「新サービスや新市場を3社で創成していく」



今回の提携において、ラックはネットワーク侵入検査技術や、セキュアサーバーの構築技術およびログ解析技術を提供する。また、米Internet Security Systems社の総合セキュリティー監査ソフト『Internet Scanner SAFEsuite(ISS)』の販売や技術サポートも行なう。

ラックの代表取締役社長である三柴元氏は、「セキュリティーホールは、毎日1つ2つ発見されている。コンピューターセキュリティーは、国防問題だ」と、セキュリティーの重要性をアピールした。

ラックの代表取締役社長、三柴元氏
ラックの代表取締役社長、三柴元氏



シマンテックは、同社のコンピューターウイルス研究所、SARC(Symantec Antivirus Research Center)を世界の4拠点(米国、日本、オーストラリア、オランダ)に設置している。SARCでは、新種のウイルスを24時間監視し、専門家がウイルスの定義ファイル(ワクチン)やウイルス情報を提供している。

シマンテック法人営業部部長の久保統義氏は、「SARCでは、24時間でウイルスを解析し、48時間でワクチンを提供できる。マクロウイルスであれば、数10分でワクチンを自動的に作成することができる」と、同社の技術力をアピールした。

今回の提携では、「ウイルス情報、ウイルス対策技術、ワクチン、ウイルス対策ソフト(Norton Anti Virus)を提供する」(久保氏)という。さらに、ウェブメールに対応したセキュリティーソフトや、Eメールスキャンソフトを提供していく予定だという。

シマンテック法人営業部部長の久保統義氏
シマンテック法人営業部部長の久保統義氏

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