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アメディア、スキャン型音声読書機『ヨメールEZ』を発売

1999年10月18日 00時00分更新

文● 編集部 井上猛雄

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15日、東京ビッグサイトで開催された“国際福祉機器展H.C.R.'99”において、(株)アメディアは、視覚障害者用のスキャン型音声読書機『ヨメールEZ』を発売すると発表した。

『ヨメールEZ』は、専用スキャナー装置の原稿台に置いた印刷物をボタン1つの操作で読み取り、合成音で読み上げる読書機。A4サイズの専用スキャナー装置、ソフトと、オプションの専用ディスプレーで構成するもの。

操作ボタンは全部で17個。視覚障害者のために、簡単に操作できる配慮がされている
操作ボタンは全部で17個。視覚障害者のために、簡単に操作できる配慮がされている



文字の縦組み横組みの判断や、段組の判別は自動で行なう。読み上げできる文字は、7ポイントから45ポイントまでのゴシック体か明朝体。これらの混在文字も認識できる。装置本体はFDDを内蔵しているので、読み取った文書保存のほか、FDで配布されるような電子本にも対応できる。 また、読み上げ機能だけでなく、色読み上げや拡大表示機能も装備している。スキャナー台に置いたサンプルを27色の範囲で判定し、“薄い青”、“薄い赤”というような合成音で読み上げできる。文字列と画像の判断は、スキャンした画像の文字を照合し、全体の文字列と比べて大きすぎる文字や、文字データとマッチングしない場合に画像として判断する。

『ヨメールEZ』のデモンストレーション。サンプルのスカーフの色を読み上げているところ
『ヨメールEZ』のデモンストレーション。サンプルのスカーフの色を読み上げているところ



拡大表示機能は、スキャンした画像を最大32倍まで拡大して表示でき、表示色や背景色の反転、画像の回転も可能。また、音声読み上げ時には、ディスプレーに認識文字を表示するが、こちらも10倍まで拡大できる。 本体の外形はW310×D560×H150mm、重量12kg。価格は34万8000円。

デモンストレーションを行なった同社代表取締役の望月優氏は、「手書き文字は読めないが、最近では郵便物など、ワープロで打たれたものがほとんど。手書き文字が少なくなってきているので、それほど支障はないと思う。新聞は読めないことはないが、使用者にとっては快適とは言えない。縦組み横組みが混在していたり、大見出しなどのように突然文字が大きくなる場合などや、スキャンする範囲などによって対応できない場合がある。ユーザーの立場からすると、文字の認識率の高さというよりも、読み上げられなかった場合に、その文章をいかに想像できるかということのほうが大切」と語った。

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