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NECと三菱電機、ディスプレー事業を統合し合弁会社を設立

1999年09月24日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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日本電気(株)と三菱電機(株)、日本電気ホームエレクトロニクス(株)の3社は、国内外におけるディスプレー関連製品の開発・製造・販売を統合し、合弁会社を設立することを発表した。合弁会社の設立は2000年1月、営業開始は3月。新会社の資本金は20億円で、NECと三菱が50パーセントずつ出資する。新会社の売上目標は2002年度で、ディスプレーの販売数量が1000万台、売上高が3500億円。

三菱電機社長の谷口一郎氏(左)とNEC社長の西垣浩司氏
三菱電機社長の谷口一郎氏(左)とNEC社長の西垣浩司氏

(右)

現在のNECと三菱電機のディスプレー事業について、その売上の合計額は約2千数百億円。台湾や韓国メーカーの攻勢、急激な為替レートの変動などにより、昨年度のディスプレー事業はともに赤字。今回の合弁会社の設立により、ハイエンドからローエンドまでの製品ラインナップの充実*や、生産・開発・営業コストの低減をはかり、ディスプレー事業で世界のトップ3入りを目指すという。

*新会社の事業対象は、CRTディスプレーやLCDディスプレーおよびその関連製品。デバイスとしてのCRT、TFT液晶パネル事業は含まれていない

なお、既に市場で認知されている、三菱の“ダイヤモンドトロン”“ダイヤモンドクリスタ”、NECの“マルチシンク”といったディスプレーのブランド名は、新会社でも継続して使用する。新会社の社員数は700人。開発・製造拠点の統合について、国内事業を先行させ、海外事業の体制については今後検討していくという。具体的な計画は公表されていない。

記者会見では、9月21日未明に発生し、半導体や液晶パネルなど電子部品工場に、停電や物資運搬ルートの断絶といった被害を与えた、台湾大地震についての質問があり、三菱電機社長の谷口一郎氏が「期末を控え、心配な点も」と語るなど、その影響を心配する発言が両社社長よりなされた。

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