このページの本文へ

コダック、600万画素CCD搭載のプロ用デジタルカメラ『DCS 660』を発表

1999年09月20日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

コダック(株)は、600万画素CCDを搭載したプロ用デジタルカメラ『DCS 660』を発表した。(株)ニコンのハイエンド一眼レフ銀鉛カメラ『ニコンF5』をベースとしており、ニコンFマウントの交換レンズを使用できるほか、各種アクセサリーも利用可能。視野率100パーセントの光学ファインダーの装備、液晶カラーディスプレー上でのヒストグラム表示など、プロ仕様ならではのスペックとなっている。9月27日発売で、価格は371万円。

コダックDCS 660は、ボディー下部のバッテリーが大容量な分、ニコンF5やニコンD1と比べやや大きめのサイズ
コダックDCS 660は、ボディー下部のバッテリーが大容量な分、ニコンF5やニコンD1と比べやや大きめのサイズ



搭載CCDは、横27.6×縦18.4mmの600万画素原色正方画素CCD。このCCDは、表面素材をポリシリコンの代わりに“酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide)”を使用し、短波長域(青)の感度特性を従来の2.5倍に改善したという“ITOセンサー”を採用している。感度はISOの80~200の間で設定可能。撮影画像は3040×2008ピクセル、各色12bitのRGB36bitフルカラーで出力され、コダック独自のTIFF/EP形式で保存。6MBまで圧縮し、パソコンで取り込んで展開した際のファイルサイズはフルカラーで1枚約36MB、24bitカラーで18MBという。

ボディーはニコンF5がベース。ニコンFマウントの交換レンズがそのまま使用できるが、35mmカメラ用のイメージサークルでは、フィルムと比べCCDが相対的に小さくなるため、実際のレンズの焦点距離は表記より1.3倍ほど望遠側となる。オートフォーカスは5点測距で、ボディー背面の十字ボタンで測距点を選択。測光はボディー内の別のCCDにより行なわれ、3D-RGBマルチパターン、中央部重点、スポットの3種類が用意されている。シャッターは機械式で、スピードは30~8000分の1秒とバルブ。32MBのバッファを内蔵し、毎秒1枚、最大3枚までの連写ができる。またニコンのデジタルカメラ専用スピードライト『SB-28D』(10万円)と組み合わせて、絞り連動自動調光が可能になる。シンクロスピードは最高250分の1秒。

視野率100パーセントの光学ファインダーを装備。さらに1.8インチTFT液晶ディスプレーを内蔵。露出オーバーのハイライト部分を点滅表示したり、撮影データの露出状態をヒストグラムで確認することもできる。

記録メディアには、PCMCIA-ATA規格準拠のPCカードTypeIとII、IIIを使用し、オプション販売の520MBPCハードディスクカード使用時に約80コマの撮影が可能だ。インターフェースはTypeIIのPCカードスロット2つのほか、IEEE1394端子を1ポート搭載、高速転送に対応する。

電源は付属の専用ACアダプターと、オプションの専用Ni-Cd充電池(3万円)を使用でき、フル充電時で最大約100コマを撮影可能という。

サイズは幅158×奥行き88×高さ194mm。重さ1580g(ボディーのみ)。対応OSはWindows 95/98/NT 4.0とMacOS 8.1以上。Windows用にTWAIN対応ドライバー、Macintosh用に『Adobe Photoshop』4.0以降対応のPlug-inソフトが付属する。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン