“WORLD PC EXPO 99”の会場からLinux関連メーカーの展示ブースの模様をお届けする。
Linuxプラネット
今回のWORLD PC EXPOでは、次世代標準規格・新技術ゾーンの中に“Linuxプラネット”という展示エリアが設けられ、Linuxに関するセミナーやプレゼンテーションが開催されていた。他のエリアに比べても人の集まりはひけをとらず、Linuxに対する関心の高さが伺われた。Linuxスクール風景。10台のマシンが用意され、Linuxのインストールなどを実習できる |
Linuxプレゼンテーション風景。Linux関連の各社のプレゼンテーションが行なわれている |
Linuxに早くから取り組んできたぷらっとホームは、最大のブースを構えている。先月発表された省スペースラックマウント型のPCサーバー『Trus-1』『Trus-2』を展示していた。そのほか、カスケード接続できるディスプレー/キーボード/マウスの切り替え器や、近日発売予定(発売日未定)のPC、Sun、Mac用切り替え器の展示が行なわれていた。また、同ブース内では同社が代理店をしているデーターベースメーカーのオラクル、開発ソフトサポートを行っているCygnus
Solutions、ハードウェアメーカーのCycladesなどの展示も行なわれていた。
Sun、Mac、PCを1台ずつ繋ぎ、1組のディスプレー/キーボード/マウスで利用できるようにする切り替え器。信頼性を重視した作りになっている |
ラックにマウントされた『Trus-1』。21台のPCサーバーが1つのラックに収まっている。ケースカバーを外して内部を公開したものも多数置いてあり、同社の入れ込みが感じられた |
BIOSメーカーとして有名なアメリカンメガトレンド(AMI)も、自社製のRAIDカードを利用した、Linuxサーバーマシンを展示していた。
アメリカンメガトレンドのLinuxサーバー。BIOS、マザーボード、RAIDコントローラーと自社製品でかためたPCサーバー。Pentium III Xeonを4基搭載する |
インフォマティックジャパンでは、ハードウェア組み込み用のLinux、『IGEL
JNT』を展示していた。Linuxが1枚のボードにROMで収まり、シンクライアントとしての用途の他、情報家電等にも応用できるという。CitrixのMetaframeを利用し、クライアントでサーバー上のWindowsアプリケーションを表示、操作させるというデモが行なわれていた。
ベースのOSはLinuxだが、Windowsクライアントとして利用できるIGEL JNT組み込みのマシン |
三菱電機ではUPS(無停電電源システム)『フレックアプス』を展示していた。管理用ソフトウェアはオープンソース化されている『FREQSHIP-mini』と、サポート付きの高機能な『FREQSHIP
for Linux』、CobaltQube用のブラウザーで管理できる『FREQSHIP for CQ2』が用意される。
『FREQSHIP for Linux』の画面、こちらは正式サポートのある高機能版で、状況に応じたシャットダウン、イベントログ、ブロードキャスト等の付加価値が付けられている。9月末頃に発売予定 |
他にもUPS、RAIDシステム、CD-ROMサーバーといったLinuxでも利用できるようになったハードウェア類が展示されていた。Linuxを利用したシステムから、インターネットサーバーの構築保守サービスといった、幅広い内容の展示が行なわれており、Linuxが着々とビジネスの分野にも進出していることが感じられた。
その他の展示
“Linuxプラネット”のエリア以外でも、数社がLinuxを前面に出したデモを行なっていた。Alpha CPUを扱っている日本サムスンでは、コンパックが開発した『Alpha Server』を展示していた。OSには『TurboLinux Cluster Server』を採用している。ただし、Alpha版のTurboLinuxは日本では発売されておらず、英語版のみとなっている。
ラックマウント可能な『Alpha Server』。主な目的がサーバー用途のため、日本語化されていなくても、引き合いはあるという |
フリーウェイのブースでは、同社の販売するLinuxプリインストールマシンやRAIDシステム等が展示されており、ステージを使ったプレゼンテーションが行なわれていた。
フリーウェイでは、LASER5 Linux 6.0βのデモを行なっていたが、これからはユーザーの希望に応じたディストリビューションを提供していくことを考えているとのこと |