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【WORLD PC EXPO 99 レポート Vol.22】展示会場で見つけたデジタルオーディオプレーヤーなどの小物たち

1999年09月09日 00時00分更新

文● モバイル・ニュース 山田道夫

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MP3プレーヤー、デジタルオーディオプレーヤー

話題のMP3プレーヤー、デジタルオーディオプレーヤーだが、話題になっているためか、結構興味深い製品が多かった。ブレークスルーとなるような製品はないかもしれないが、今後がますます楽しみだ。ただ、韓国、台湾、シンガポールメーカーなども数多く出展するWORLD PC EXPOだけにもう少し多いかなとも考えていたので、やや期待はずれといえよう。ただ、とあるメーカーの人に聞いたところによると、日本の市場の特殊性があるのかもしれない。つまり、アメリカ向けと日本向けでは、明確にコンセプトを変えて作らなければいけないようなのだ。日本市場も大きな市場だけれど、ワールドスタンダードとは異なった好みがネックになっているようだ。それでも、日本メーカーも含めていくつか目についたので簡単に紹介していく。なお、音質は会場がとてもうるさいので、判断は難しかった。

筐体はプラスチックか。写真よりは実物を手にすると多少安っぽく見えるかも。液晶にはさまざまな情報が表示される
筐体はプラスチックか。写真よりは実物を手にすると多少安っぽく見えるかも。液晶にはさまざまな情報が表示される



シンガポールのRFC Distribution社の『jazPiper』は、液晶表示を持つMP3プレーヤー。32MBのメモリを内蔵し、スマートメディアを別に使用することができる。この秋に発売が予定されている64MBのスマートメディアにも対応済み。データの転送はパラレルポートを通じてPCと行なう。ファイル転送速度は、最大1.4Mbps。PCカードアダプタなどで直接読み書きすることはできない。
電話帳機能やボイスレコーダー機能も持つ。ボイスレコーダー機能は最大2時間まで。液晶画面にはMP3トラックのタイトル、アーティスト名、演奏時間とバッテリー、モード、キー状態が表示される。ジェットオーディオというCDからMP3ファイルを作製するソフトが付属している。
単4乾電池2個を使用し、約10時間の再生が可能だという。サイズは幅66×奥行き18×高さ90mmで、重量は74g(バッテリーを含まない)。価格は、日本円で2万円くらいだという。まだ、日本にディストリビューターはないようだ。他にスケルトンタイプのMacintosh専用機もある。電話帳機能やボイスレコーダーを持つなど、かなり高級モデルだといえる。

それなりに高級感があるMP3プレーヤー『yeep』
それなりに高級感があるMP3プレーヤー『yeep』



韓国のサムソン社からもMP3プレーヤー『yepp』が参考出展されていた。ただ、日本での発売の可能性はかなり小さいようだ。日本でのユーザーのニーズが他のワールドワイドのマーケットに比べて特殊だから、という分析があるようだ。
『yepp』は、MP3の再生だけではなく、ボイスレコーディングが可能。32MBないしは64MBの内蔵メモリーを持ち、他にスマートメディアを利用可能だ。LCD表示が可能で、タイトル、アーティスト名、再生時間を表示させることができる。また、リモコンで停止と再生などが可能。イコライザーモード(標準、クラシック、ジャズ、ロック)を持つ。サイズは幅65×奥行き87×高さ17.2mmで重量は72g。

富士通パーソナルズにOEMされている『MF-PD330』。メディアはMMCを2基利用可能
富士通パーソナルズにOEMされている『MF-PD330』。メディアはMMCを2基利用可能



やはり韓国のLG Electronics社からは、富士通パーソナルズにOEMされている『MF-PD330』が参考出展されている。手のひらサイズで60gと軽量で、リモコンが採用されている。16MBのMMCを2枚搭載した。

・富士通パーソナルズ『FMP300S』製品情報
 http://www.fjp.co.jp/hyper/Hyper/Tool/FMP300S.htm

スマートメディアかMMCを利用可能な『HAN14XM』。一見MDプレーヤー風
スマートメディアかMMCを利用可能な『HAN14XM』。一見MDプレーヤー風



韓国hyun Ju computer社からは、スマートメディアを利用可能な『D-Music』(ボイスレコーディング機能搭載)、内蔵32MBないしは48MBを利用する『HAN-31XB』、そしてスマートメディアないしはMMC32MBを利用可能な『HAN14XM』などが展示されていた。日本での代理店は決まっていないようだ。びっくりしたのは、スマートメディアかMMCを利用可能だということだろう。パラレル接続時は毎秒1から2MBのようだ。液晶ディスプレーを搭載している。8時間以上のバッテリー駆動時間で、幅60×奥行き60×高さ16mm、重量55g(バッテリー含む)と小型軽量だ。

MMC2基搭載した『Hyper-Hyde』。1枚付属する32MBメモリがそろうかどうかもちょっとだけ心配
MMC2基搭載した『Hyper-Hyde』。1枚付属する32MBメモリがそろうかどうかもちょっとだけ心配



日本では、アイ・オー・データ機器のMP3プレーヤー『Hyper-Hyde、MDM-H2』が展示されている。価格は1万9200円ながら、32MBのMMCが1枚付属する(32MBのMMC不足はかなり深刻なようだが、11月の発売日までに間に合うのだろうか)。オプションの32MBのMMCカードの価格が1万2800円なので、本体はかなり割安感が漂う。大きさも幅47.2×奥行き53.5×高さ16.6mmとかなり小さい。楽しみな製品だといえる。

まだまだサポートしている機種が少ないフォーマットのSD-1
まだまだサポートしている機種が少ないフォーマットのSD-1



ハギワラシスコムの『SD-1』は、非MP3プレーヤーで、ID付きスマートメディアを利用する。サポートしているフォーマットはTwinVQを作用している。ただ、来年3月くらいにはMP3もサポートするようだ。

MP3だけのために買うユーザーはいないかもしれないが、音楽の再生も強く意識している
MP3だけのために買うユーザーはいないかもしれないが、音楽の再生も強く意識している



MP3専用プレーヤーでもないが、東芝のLibretto ff 1100もリモコンを装備し、MP3プレーヤーとして利用することもできる。ただ、バッテリー駆動時間は2時間とややMP3プレーヤーとしては短い。

PDAやハンドヘルドPCなど

カシオ計算機では、ビジネス嗜好のパームサイズPCが参考出展されていた。E-55に比べて厚みがかなり増すようだ。発売時期などは来年になりそうだ。また、サムソンも、Windows CEのハンドヘルドPC『iZZi Pro』を参考出展していた。8.2インチDSTN液晶パネルを搭載し、リチウムイオンバッテリーで10時間のバッテリー駆動が可能。ボイスレコーディング機能をもつ。PCカードスロットはType II×1、CFカードスロット×1。本体サイズは幅227×奥行き197×高さ28mmで、重量1kg。日本での発売の予定はないようだ。

カシオ計算機のビジネス嗜好のパームサイズPCマシン
カシオ計算機のビジネス嗜好のパームサイズPCマシン



サムソンが参考出展しているハンドヘルドPC『iZZi Pro』。残念ながら日本語化や日本発売の予定はないようだ
サムソンが参考出展しているハンドヘルドPC『iZZi Pro』。残念ながら日本語化や日本発売の予定はないようだ



Windows CEではポストペットがブームのようで、シャープのTeliosでは、CFカードにインストールされて標準で付属してくる。また、人気のハーフVGAのH/PC ProマシンJornada 680では、PostPet for Windows CEをインストールしてデモしていた。

Penbex社のパームサイズの独自OSマシンが参考出展していた。展示されていたのは英語モデルだが、日本語化も予定されている。店頭価格は3万5000円くらいが予想されている。機能的には世界標準PDAとなった感じのPalmマシンによく似ている。Palmよりは一回り以上小ぶりで61×42.5mmの大きさ。

また、NTT移動通信網(NTTドコモ)では、拡張GPS内蔵PDA『NAVIEWN(ナビューン)』を参考出展していた。歩行者を対象としたGPSだという。測位精度はは、市街地で10から50m。PIM機能は、アドレス帳(最大600件)、スケジュール(最大600件)、電卓、辞書(国語、英和、和英)、メモなど。Eメールの送受信、HTML3.2対応ブラウザーを搭載している。本体サイズは幅82×奥行き153×高さ18mmで、ディスプレーは反射型STN液晶の240×320ドット。通信は携帯電話のPDC機能を内蔵している。もうすぐ出てくるようなスペックだろう。

NTTドコモのPDA。携帯電話を使ってGPSとして利用する
NTTドコモのPDA。携帯電話を使ってGPSとして利用する



小物・グッズなど

松下が参考出展していた小型のスキャナー。手ぶれを自動的に補正して、多少のコツはいるが大きな面積も簡単にスキャンできる。OCRソフトなども付属して、名刺や新聞紙などのスキャンからの文字入力にも貢献するだろう
松下が参考出展していた小型のスキャナー。手ぶれを自動的に補正して、多少のコツはいるが大きな面積も簡単にスキャンできる。OCRソフトなども付属して、名刺や新聞紙などのスキャンからの文字入力にも貢献するだろう



日本ビクターの片手で立ちながら操作するタイプのUSB接続マウス『HC-MM55U』。細かな操作には慣れが必要だろうが、結構使いやすかった。立ちながら操作する場合などには便利かもしれない
日本ビクターの片手で立ちながら操作するタイプのUSB接続マウス『HC-MM55U』。細かな操作には慣れが必要だろうが、結構使いやすかった。立ちながら操作する場合などには便利かもしれない



11月には登場予定のコンパクトフラッシュType I用のスマートメディアアダプター。ただし、コンパクトフラッシュType Iよりは長いので使用する場合は注意が必要だろう
11月には登場予定のコンパクトフラッシュType I用のスマートメディアアダプター。ただし、コンパクトフラッシュType Iよりは長いので使用する場合は注意が必要だろう



PRETECのコンパクトフラッシュタイプのモデムカードの箱。すでに日本語化されているが代理店はまだ決まっていないという。モデムの他にもLAN、シリアル、パラレルなどもある
PRETECのコンパクトフラッシュタイプのモデムカードの箱。すでに日本語化されているが代理店はまだ決まっていないという。モデムの他にもLAN、シリアル、パラレルなどもある



SanDiskの440MBのType II PCカード。大容量化は驚くばかりだ。ただ、将来的にはPCカードスロットも万全とはいかないのかもしれない
SanDiskの440MBのType II PCカード。大容量化は驚くばかりだ。ただ、将来的にはPCカードスロットも万全とはいかないのかもしれない







32MBのMMCカード、64MBのSDカード、128MBのType Iコンパクトフラッシュカードなど多彩なメディアが勢揃い。どれが本命になっていくのだろうか
32MBのMMCカード、64MBのSDカード、128MBのType Iコンパクトフラッシュカードなど多彩なメディアが勢揃い。どれが本命になっていくのだろうか



ソニーブースでひっそりと参考出展されていたi.Link CD-RWドライブ。周辺機器はまだまだ少なく登場もこれからのようだ
ソニーブースでひっそりと参考出展されていたi.Link CD-RWドライブ。周辺機器はまだまだ少なく登場もこれからのようだ



パイオニアが参考出展していたDVD-ROMドライブ。PCカードタイプもある
パイオニアが参考出展していたDVD-ROMドライブ。PCカードタイプもある



MegaWaveが参考出展していた衛星ルーター。現行ルーターはボードのためIBM PC/AT互換機でしか使用できないが、これは外付けのためノートPCやMacintoshでも対応可能になる
MegaWaveが参考出展していた衛星ルーター。現行ルーターはボードのためIBM PC/AT互換機でしか使用できないが、これは外付けのためノートPCやMacintoshでも対応可能になる

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