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アスペクト・ディベロップメント、日本市場への本格参入を表明

1999年09月01日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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米アスペクト・ディベロップメント社の日本法人、アスペクト・ディベロップメント(株)は、日本市場への本格参入を表明した。今後は、製造業を対象に、購買部門と設計開発部門においてコスト削減を目的としたシステムの売り込みに全力を挙げる方針だ。

同社は、製造業向けにコスト削減を実現するシステムを提供している。システムの核となるのは『eSource』『eDesign』『eOperate』という3種類のソフトウェア。これに加え世界の部品供給企業100万社、部品500万点のデータベースを利用する。

このシステムの狙いは、開発設計においてどの部品を使うか、その部品をどこから購入するか、といった意志決定を戦略的にサポートするところにある。ある企業の開発部門と購買部門が持っている部品についてのデータを一元管理し、同じ性能の部品でも価格が高いものは部品リストから減らし、低価格で高性能な部品を大量購入することで、その分の調達コストを減らすことができるという。部品リスト作成には同社のデータベースを活用。また部品リストを閲覧する際には、高速検索エンジンを搭載した独自ソフトを使用する。

米アスペクト・ディベロップメント社は'91年に設立され、'96年にはNASDAQに上場。'98年の売上高は8636万5000ドル(約95億円)。日本法人は'97年に設立され、翌年から日本ユニシス(株)と組んでシステムの販売に当たっている。今年6月にはオフィスを東京新宿に移転、社員も増やして本格的な営業に当たるという。

 「アスペクトのシステムでは在庫品も統合して管理できる」と述べるポーク氏
「アスペクトのシステムでは在庫品も統合して管理できる」と述べるポーク氏



発表会の席上で、米本社のアジアパシフィックオペレーション・バイスプレジデントのポール・ポーク(Paul Polk)氏は、「我々は企業の支出のおよそ半分を占める購買部門向けに、コスト削減システムを提供している。米IBM社はこのシステムで年間5億ドルのコスト減を達成した」と自信を見せた。

「企業の支出の3パーセントから5パーセントは削減可能」と語る高橋氏
「企業の支出の3パーセントから5パーセントは削減可能」と語る高橋氏



また日本法人社長の高橋勝彦氏は「日本ユニシス以外にもパートナー企業を増やしていく。今年はアスペクトという名前を知ってもらう年。来年は、アスペクトが世界全体で売り上げる額の1割程度を担うくらいにしたい」と目標を掲げた。

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