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【LinuxWorld Conference & Expo レポート Vol.2】世界各国から集結したDebian開発者たちの食事会

1999年08月17日 00時00分更新

文● TERO MODA

9日~12日(現地時間)、米サンノゼのSan Jose Convention CenterにおいてLinux業界最大のイベント“LinuxWorld Conference & Expo”が開催された。ここでは、11日夜に行なわれたDebian開発者たちの食事会の模様をお伝えする。

食事会の誘い

DebianはLinuxカーネルを利用した完全にフリーなオペレーティングシステムで、'93年に当時学生だったIan Murdock氏がバージョン0.01から0.90までを開発した。“Debian”の名称は、彼の名前(Ian)と彼の妻の名前(Deb)を組み合わせたものだ。

'94年の0.91以降から、複数の開発者がボランティアで参加するようになり、Debian開発プロジェクトが組織される。'96年、Debian 1.1が登場する前に、Murdock氏はDebian開発プロジェクトから離れ、Bruce Perens氏がプロジェクトの次期代表となる。

現在は、オランダ人のWichert Akkerman氏が代表を務め、世界各国にいる500人以上のメンバーによってサポートが続いている。Debianの最新バージョンは2.1では、100人の開発者を中心に600人以上のボランティアの協力で開発が行なわれた。

Debian開発プロジェクトのブース。写真の男性は、開発者の1人であるTor Slettnes氏。3台のPCを使ってDebianをデモストレーションしていた
Debian開発プロジェクトのブース。写真の男性は、開発者の1人であるTor Slettnes氏。3台のPCを使ってDebianをデモストレーションしていた



その彼らのブースは、“.org Pavilion”の支援で借りたフリーソフトウェアのエリアにある小さいスペースだったが、毎日、40人以上のDebianたちが交代で、訪れるLinuxユーザーたちの相手をしていた。そこにはメモ書きのような掲示が張られ、“11日午後7時、Debian開発者たちの食事会があります。参加したい方は、スタッフに申し出てください”と書かれてあった。

世界各国から集まる開発者たち

11日午後7時、サンノゼ北端のデニーズレストランに、首から名札をぶらさげた奇妙な人々が集まり始めた。私の名札を発見した誰かが、「君もDebianなのか」と尋ねる。日本から取材に来たと言うと、「ぎゃあ」と叫んで倒れる者、顔を手でおおい「おれは、母親が死んだと会社に嘘をついてここに来ているんだ。写真は撮らないでくれ」と演技する者、「本当はうちの女房が頼んだ興信所の人間じゃないのか。おれは潔白だぞ」と冗談を言う者たちに取り囲まれた。

食事会が開かれたデニーズレストラン
食事会が開かれたデニーズレストラン



Debianの食事会を開いたデニーズレストランの1室。人が増えるたびに、テーブルを追加して、長くしていった
Debianの食事会を開いたデニーズレストランの1室。人が増えるたびに、テーブルを追加して、長くしていった



勘定書は、注文をした一人一人に手渡される
勘定書は、注文をした一人一人に手渡される



デニーズレストランの一室に通されると、各自が適当な椅子に座り、適当に食事をして、適当な会話が始まった。最初、私の隣に座っていたのは、半年ばかりに前に米Be社に就職した若い男性。Debianには、1年ほど前から関わっているという。「どうしてDebianに参加したのか」と質問すると、「キャリアがほしかったから」と彼は答える。

米国で職業に就くには、特にハイテク産業の世界では、経歴が必要となる。そのため、学校を卒業したての若者が職業経歴をつくるために一定期間を無給で働くことも、シリコンバレーでは珍しくない。「Debianのような大きなプロジェクトに関わることは、ぼくにとって本当に必要だったんだ。Debianの名前だったら、どんな企業でも知っているしね」--。

少し遅れて、Wichert Akkerman氏が登場した。彼に、先ほどの若者への質問を繰り返してみた。

左が、Debianプロジェクトの代表であるオランダ人のWichert Akkerman氏
左が、Debianプロジェクトの代表であるオランダ人のWichert Akkerman氏



右は、開発者の1人であるDavid N. Welton氏。LinuxWorldでも展示を行なっていた米Linuxcare社に勤務
右は、開発者の1人であるDavid N. Welton氏。LinuxWorldでも展示を行なっていた米Linuxcare社に勤務


--あなたたちは、大切な余暇に釣りにも行かず、家にこもって仕事の延長のような作業を、どうして黙々と続けていられるのですか?

「ぼくの場合、たぶんひどい“おたく”なんだろうと思うよ。とにかくDebianの最新版を誰よりもはやく入手したくて、このプロジェクトに参加したんだ。それが一番の方法だったからね。ところが、自分がほしいと思う機能をDebianに加えることを考えるようになって、ますますDebianにのめり込んでいったんだ。それにね、自分と同じ楽しみを持っている人たちと時間を過ごせるのは、楽しいことだと思うよ。ここにいるみんなも、きっとそう思っているだろうね」

--実は、Debianは米国ではじまったプロジェクトであるのに、その代表者がオランダ人で、しかもオランダに在住していることに大変驚いています。

「でも、今この部屋には、フランス人、ドイツ人、イタリア人も来てるんだよ。それに君だって日本人じゃないか」

--Debian開発プロジェクトに、日本人はいないのですか?

「日本は、プロジェクトが独立して動いているから、たぶんいないんじゃないかな。でも、日本人がぼくらの中に入ってこようとして、“君には日本のプロジェクトがあるじゃないか”なんて言う奴はいないと思うよ。いつでもぼくたちは、歓迎するよ」

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