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iMac、Windows 98効果でパソコン市場回復---日本電子工業振興協会が、平成10年度第3四半期のパソコン本体出荷台数を発表

1999年02月04日 00時00分更新

文● 報道局 伊藤咲子

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 (社)日本電子工業振興協会(JEIDA)は、平成10年度第3四半期(10月~12月)のパソコン出荷実績を発表した。




Windows 98とiMacが下支え

 発表によると、平成10年度第3四半期のパソコン本体出荷台数は、185万2000台、総出荷金額は4888億円(前年同期比5パーセント増)となっている。本体出荷台数は前年同期比16パーセント増という、第3四半期としては過去最高の伸びを見せた。同協会では出荷が伸びた理由として、Windows 98の発売、デスクトップモデルの多様化・低価格化、ポータブルタイプの高機能化・多様化を挙げている。

 また、出荷台数が第2四半期に引き続き2期連続で前年実績を上回ったことから、ここ2年間続いていたパソコン市場の低迷が底を打ち、回復基調にあると分析している。

 出荷商品の平均単価は、デスクトップ・サーバーが20万円、ポータブル(Windows CE機を含まず)が22万7000円と、ともに過去最低の価格を記録。同協会はこの理由を、新デザインのパソコンに対抗して各メーカーが低価格化の対応策をとったことや、安価な互換機が市場に認知されたことを挙げている。

iMacは新たな女性市場を開拓

---11月に、平成11年度の国内パソコン出荷予測を780万台(前年比8パーセント増) としたが、達成しそうか

「堅いと思っている。パソコン市場は回復しつつあり、1月に入ってもその動きは衰えていない。また、この春には情報分野の減税措置が予定されており期待がかかる」

---第3四半期の牽引役となったのは『iMac』か

「iMacは、女性を中心とした新しい市場を開拓したと言える。しかし、iMac効果を省いても2ケタ成長を遂げている」

---2ケタ成長の下支えをした層はどこか

「女性ユーザーや、中高年層の男性ワープロユーザーといった個人消費者層の新規購入が大きい。インターネットユーザーのうち、'97年は1ケタであった女性ユーザーが、'98年には25パーセントまで上昇したという報告がある。特に電子メールが人気のようだ」

「現在、新規購入は全体の2割程度だが、今後は3割にまで伸ばしたい」

---ダイレクト販売に特化したデルコンピュータ(株)の動きはどうか

「今回はカウント外となっている。米国のようなサポート体制を、日本にどう浸透させるかがカギであろう」

*平成10年度にパーソナルコンピューター出荷実績の自主統計に参加した会社は以下の通り。

アップルコンピュータ(株)、日本電気(株)、沖電気工業(株)、キヤノン(株)、三洋電機(株)、シャープ(株)、セイコーエプソン(株)、ソニー(株)、(株)東芝、東芝パソコンシステム(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、日本ゲートウェイ2000(株)、日本ヒューレットパッカード(株)、パッカードベルNECジャパン(株)、(株)日立製作所、(株)PFU、富士通(株)、松下電器産業(株)、三菱電機(株)

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