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大日本印刷、マルチメディア周りでのビジネス拡大続行

1999年07月29日 00時00分更新

文● 編集部 中野潔

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大日本印刷(株)が、インターネット、マルチメディア関連事業で攻勢を続け、拡大基調を維持している。専門テレビチャンネルやウェブによるオンラインショッピングの普及促進活動などを加速している。

ウェブと放送の両面で強化

'95年秋と'97年春にそれぞれ始めたWWWサイト、“メディアギャラクシー”と“ECギャラクシー”のサービスは、モール事業からホスティング事業へと、性格を変えてきた。大日本印刷が独自に制作しているCSデジタル放送の出版情報専門チャンネル、“BOOK TV”では、配信先メディアの増加を図りつつある。インターネットによる通販では、2つのウェブサイトをオープンした。エンドユーザーからの注文をインターネットで受け、パッケージを同社関連の物流ルートで届ける。

性格を変えるメディアギャラクシー

メディアギャラクシーは、電子決済には主眼を置かないモール、ECギャラクシーは、電子決済を中心にしたモールといった性格付けでスタートした。当初、大日本印刷がテナントで、クライアント企業が店子というイメージが強かった。インターネットの利用が多様化するにつれ、個々の企業の要望をに応じて、大日本印刷の種々のメディア技術を使ってサポートする、ホスティング事業の性格を強めている。参加360社で週に500万ページビューというアクセス数を誇る。

ECギャラクシー、メディアギャラクシーでは、決済手段として、3月に、サイバーキャッシュ(株)が提供するオンラインクレジットカード決済サービス“セキュアクレジットカードサービス”を追加。都市銀行系のデビットカードも追加していく。

BOOK TVは、書籍に関する啓蒙番組などをそろえた専門チャンネル。当初、DirecTVにだけ流していたが、4月にスカイパーフェクTVへの配信を開始。BS放送、各地のCATV網への配信でも、営業を強化している。事実、配給先が増えつつある。また、7月6日には、同チャンネルの人気番組の1つ『BOOK TV大学 書物5000年』をビデオ化し、丸善から発行した。

インターネット通販では、2月に“専門書の杜”、4月にCD-ROM通販の“トランスアートソフトウェアショップ(TSS)”をスタートした。後者では、岩波書店、日立デジタル平凡社、三省堂、自由国民社、学研、山と渓谷社、大修館書店などが発売する100点以上のマルチメディアソフトを品揃えした。前者は、その名の通り、専門書籍を対象としている。

“専門書の杜”もTSSも、エンドユーザーからの注文を受け、パッケージを同社関連の物流ルートで届ける。エンドユーザーから注文が入ると、その出版社に伝え、随時、出版社との間を行き来している大日本印刷の営業マンがその書籍を出版社からピックアップする。今後、協力出版社を増やし、タイトル数を増やしていく考えだ。

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