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日本HPとSAPジャパンがERPシステム分野で提携――高可用性を実現するサポートサービスを提供

1999年07月28日 00時00分更新

文● 編集部 白神貴司

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日本ヒューレット・パッカード(株)(日本HP)とSAPジャパン(株)は28日、SAPジャパンのERPシステム『SAP R/3』における高可用性を実現するサポートサービス“SAP R/3クリティカル・システム・サポートfor Windows NT”の提供を、8月1日に開始すると発表した。

左から、日本HPのカストマサービス事業統括本部の市川辰明氏、同本部長の上田明彦氏、SAPジャパンの北東アジアマーケティング&アライアンス担当副社長の阿部利直氏
左から、日本HPのカストマサービス事業統括本部の市川辰明氏、同本部長の上田明彦氏、SAPジャパンの北東アジアマーケティング&アライアンス担当副社長の阿部利直氏



これは、Windows NTプラットフォーム上で稼動しているSAP R/3の可用性を向上させるためのサポートを、HPとSAPジャパンが共同で提供するというもの。すでにHPは、SAP R/Sの導入代行サービスとして、“SAP運用アウトソーシング・パッケージ”を提供している。今回の提携強化はこれを1歩進め、保守、運用面でのサポートを強化したサービスを提供す。

SAP R/3クリティカル・システム・サポートfor Windows NTは、基幹システムサーバーのダウン時間を短縮するためのメニュー(リアクティブメニュー)と、ダウンを未然に防ぐためのメニュー(プロアクティブメニュー)で構成される。

リアクティブメニューは、実際にサーバーがダウンした際に、最小限のダウンタイムで復旧させるためのサービス。ダウンの要因(ハード、ソフト、ネットワーク)を分析し、その障害復旧に最適な技術を持つスタッフを派遣して、修理にあたるというもの。

プロアクティブメニューは、サーバーに障害が発生する前に、障害の潜在的な要因を排除することを目的としたサポートメニューとなる。実際のサーバーダウン事例とその復旧過程を紹介し、各ユーザー企業が持つシステムとの類似点を分析、潜在的な障害要因となりうる要素を検出する。システムの変更や、ソフトウェアのバージョンアップなどに伴う障害の発生を最小限に抑えるための支援メニューも用意している。

これらのサポートメニューは、リモートによるシステム監視サービス“ハイアベイリビリティ監視システム”が標準で付属する。これは日本HPが同社の八王子事業所に設置している“ミッションクリティカル・サポート・センタ”が提供する、24時間/365日体制のリモート監視サービス。

SAP R/3クリティカル・システム・サポートfor Windows NTの価格は年間契約で700万円から。両社では、今後1年間で2億円の売上を目指すとしている。

SAPジャパンの阿部利直副社長は、「これまでWindows NTというと、基幹業務系サーバーのプラットフォームとしては不安定だ、脆弱だというイメージを抱かれていた。しかし、最近では企業への浸透が進んでおり、サポートサービスへのニーズも高まっている。'99年にSAP R/3を導入した新規ユーザー企業では、Windows NTを使っているユーザーが56パーセントを占める。今回の提携強化で、これらのユーザーへのサポートはもちろん、さらに新規顧客を獲得する際にも大きなセールスポイントになると思う」とコメントした。

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