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オートデスク、オブジェクト指向の3次元CADソフト『AutoCAD Architectual Desktop』を発表

1999年07月22日 00時00分更新

文● 報道局 鹿毛正之

オートデスク(株)は、建築設計用の3次元CADソフト『AutoCAD Architectual Desktop Release2』(以下、ADT2)を発表した。これは同社のCADソフト『AutoCAD 2000』に、建築設計向けのオブジェクトライブラリーを組みこんだもので、2Dの設計画面と3Dの設計画面を同時に生成することが可能となっている。

『AutoCAD Architectual Desktop Release2』
『AutoCAD Architectual Desktop Release2』



各パーツを3次元オブジェクト化

ADT2では、ドアや窓といった各パーツがオブジェクト化されており、それぞれが3次元のデータを持っている。また、開閉する方向など振る舞いの属性も備えている。そのため、ドアの大きさを変更するような場合には、ドアのオブジェクトデータが持つパラメーターを変えるだけで対応できる。

従来のCADソフトでは、壁や柱、ドアや窓などのパーツはベクトルデータで記述されており、設計の変更に際しては、線画(ベクトル)を書き加えたり消去したりする必要があった。そのため、ドアの大きさを変更する場合は、ドアだけではなく、壁のデータにも変更を加える必要があった。

それに対しADT2では、ドアのオブジェクトはレイヤーとして、壁のデータの下に埋め込まれている。それゆえ、ドアの大きさを変更しても、壁のデータに変更を加える必要はなく、自動的に元の壁が描画されるようになっている。従って、ドアを撤去するような場合でも、壁の開口部をふさぐ手間を必要としない。

また、各オブジェクトは特定の名前を付けることで管理されており、特定のオブジェクトに変更を加えた場合には、同じ名前のオブジェクトすべてが同様に変更される。そのため、“全フロアーのドアを変更したい”といったリクエストに対しても、ひとつのドアを変更するだけで対応することができ、大幅に手順を簡略化することができるようになった。

オブジェクト言語で各パーツを記述

ADT2では、ドアや窓などの各パーツを、“ObjectARX for AEC”というオブジェクト言語で記述している。これらのパーツはVisualLISPやVBAといったツールを利用してカスタマイズすることができる。ActiveXコントロールにも対応し、オブジェクトを他のデータベースにリンクさせることも可能だ。

日本語版ADT2には日本独自のオブジェクトデータが追加されており、障子やふすま、雪見窓など数十種類の建具データが用意されているという。また、サードパーティー製のオプションライブラリーを購入し、データを追加することもできる。

建物の周りに置かれている立木も、3Dオブジェクトだ
建物の周りに置かれている立木も、3Dオブジェクトだ



またADT2では、設計モデルを描画するときに、2Dモデルと3Dモデルを同時に生成するようになった。従来は2Dで設計したデータを3Dにモデリングし直す必要があったが、ADT2では2Dと3Dを自由に行き来しながら設計を行なうことが可能。必要に応じて、任意の段階で3Dモデルにレンダリングを加えることができる。

3Dモデルの状態では、任意の場所にカメラを設定し、パースペクティブを確認することも可能。カメラが移動していくパスを設定すれば、ウォークスルーの動画をAVIファイルで出力することもできる。

建築設計以外にも応用可能な各種のデザイン機能

ADT2には、3種類の設計機能が用意されている。

“コンセプト”機能は、簡単なナプキンスケッチのモデリングを行なったり、建物の概観をマスモデルとして作成する機能。鉛筆画のような効果を加えたり、建物の外壁にレンダリングを施すこともでき、本格的な設計に入る前のコンセプト・デザインに利用することができる。この機能は建物の設計のみならず、3次元CGのモデリングに利用することもできるという。

“デザイン”機能は、メインとなる設計プロセス。3次元オブジェクトを組み合わせて作成したモデルから、立面図、平面図、断面図を同時に作成することができる。建具などの各パーツは“デザイン・センター”と呼ばれるデータベースに登録されており、そこから設計図上にドラッグ・アンド・ドロップすることで配置する。

“ドキュメント”機能は、詳細記号、注釈記号などの記入を行なうもの。JIS基準に準拠した建築シンボルをライブラリーとして備えており、実施設計図書の作成を支援する。このほか、建具の集計表などを作成するデータベース機能も備えており、作成したデータベースは、ExcelやAccessのフォーマットで出力することも可能。

データ形式は、標準的な建築CADフォーマットのIFC1.51に対応。また、DXF-STEPコンバータなど、データ交換の国際規格にも対応している。またラスターデータも読み込めるため、地図データの上に直接、建物の3Dデータを載せることも可能だ。

対応OSは、Windows 95/98/NT4.0。価格は69万8000円で、教育機関向けに29万8000円の“教育機関限定版”も用意されている。アップグレード価格については、AutoCAD 2000からは12万円、AutoCAD R14からは14万円となっている。発売は9月下旬の予定。

オートデスク(株)の志賀徹也社長
オートデスク(株)の志賀徹也社長



同社の代表取締役社長である志賀徹也氏は、「オブジェクト機能を備えたADT2は、オートデスクとしては初めてのマーケットに投入する製品となる。今後も、新しいテクノロジーとデザイン手法を備えた製品の投入を予定している」と語った。

ノートパソコンを使ってデモを行なう、杉山聡AECマーケットグループ部長
ノートパソコンを使ってデモを行なう、杉山聡AECマーケットグループ部長


また同社でAECマーケットグループ部長を務める杉山聡氏は、「オブジェクトを採用することで直感的なデザインが可能となり、建築の知識を持たないオペレーターでも、CADが扱えるようになった」と説明。また、「“オブジェクト・イネイブラー”という機能を搭載しており、ADT2で作成したデータをAutoCAD 2000で読み込むことも可能になった」と説明した。

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