日本電気(株)は21日、Linuxに対応したスーパーコンピューター用プログラム開発環境ソフトの販売を開始した。同製品は、同社がUNIXワークステーションやサーバー用として提供しているスーパーコンピューター『SX-5シリーズ』やHPC(High
Performance Computing)サーバー『SX-5S』上で実行可能なアプリケーションプログラムを開発するためのクロスコンパイラや統合プログラム開発環境『PSUITE(ピー・スウィート)』などのLinux対応版。これにより、SXシリーズにネットワークで接続されたLinuxを搭載パソコン上でSXシリーズ用のプログラム開発が可能となる。
同製品のクロスコンパイラやリンカを使用すれば、SXシリーズ上で実行可能なFORTRANのプログラムや、メッセージ通信ライブラリであるMPI(メッセージ・パッシング・インターフェース)のオブジェクトコードの開発が可能となり、SXシリーズ本体にかかる負荷が軽減されるという。また、統合プログラム開発環境PSUITEではデバッグや高速化のための性能チューニングにGUIが利用できるようになった。
対応OSのディストリビューションはRed Hat Linux 6.0以降で、対応機種はPC-98NXシリーズ、Express5800シリーズ、およびIBM
PC/AT互換機。メモリは60MB以上、HDDは200MB以上。
同製品のラインナップは、クロス開発環境キット『CROSS-kit/SX』(価格は24万円~)、『FORTRAN90/SXクロスコンパイラ』(24万円~)、『MPI/SX』(4万8000円~)、統合プログラム開発環境『PSUITEクライアント』(24万円~)、性能解析支援ツール『PSUITEperf/Lクライアント』(12万円~)。出荷開始は平成12年3月を予定。