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米ハッカーグループが、Windowsネットワーク管理ツールの新作を発表

1999年07月13日 00時00分更新

文● 岩沢徳子

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米ラスベガスで10日(現地時間)、ハッカーの集まりとして知られる“DefCon”が開催された。同会議において、ハッカーグループの“CULT OF THE DEAD COW”が開発したネットワーク管理ツール、『Back *Orifice 2000』のバージョンアップ版が発表された。

*Orifice:煙突などの開口部、傷口などの意

DefConの会場には回転する十字架2つとウシの頭部が用意され、それらのシルエットが場内に投影されていた。会場に集まった数百人の観客は、Back Orifice 2000の作者であるDildogの名を叫び、異様ながらも場は盛況を極めたという。

DefConでは、Back Orifice 2000について、熱い論議が交わされたという。その内容は、Windows NT用に作られた同ソフトが、ネットワークの安全性を保つための有益なツールなのか、あるいは悪意あるハッカーの破壊行為を助長させるツールなのかというものだった。'95年には、著名なハッカーであるDan Farmerが『SATAN』というセキュリティ管理ツールを発表しており、当時も同様の論議が巻き起こっている。

今回のバージョンアップ版はオープンソースとして発表されており、またプラグインを導入できるような設計になっている。そのため、悪意を持つハッカーが、このソフトを悪用することが懸念されている。

その反面、Back Orifice 2000の存在はWindows NTにおけるセキュリティーの甘さを指摘するものだという見解も提示された。NTの欠陥を看過しておくことが、ハッカー行為に無防備なユーザーを取り残す結果になるだろうという意見も出されたという。

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