“E*Trade”のホームページページビューは96パーセント以上の上昇率
6月22日から25日に、サンノゼのマッケンリー・コンベンションセンターで開催された“INET'99”。今回は最終日のキーノートを中心に紹介する。4日間にわたって開催された“INET'99”を閉めくくるメインホールでのセッションでは、急成長中のオンライン証券と、インターネットドメインネームに関する話題が取り上げられた。
会場風景 |
全体の進行役を務めるインターネットソサエティー(ISOC)会長のドナルド・ヒース氏 |
ISOCエグゼクティブディレクターのリン・アモーラ氏から担当のヨーロッパや中近東エリアに関する報告が |
オンライン証券の話題では、現在、急成長中の“E*Trade”から技術営業代表のデボラ・チャパティ氏がスピーチした。“E*Trade”のホームページページビューは96パーセント以上の上昇率を見せており、顧客の再利用率も上昇している。つまり、オンライン証券の最大の壁は、最初の1回をどうやって使ってもらうかにあるというわけだ。そこで、アメリカでは“be
not afraid”キャンペーンを展開。さらにWebTVやワイヤレスパームパイロットなどPC以外の端末での利用も対応していくという。
急成長するE*Tradeのチーフオペレートを務めるデボラ・チャパティ氏 |
アメリカ政府側がドメインネームの管理主導権を握るのは問題
“INET'99”のメインテーマのひとつである、ドメインネームについては、パネルディスカッション形式でのセッションが行なわれた。インターネットソサエティ会員でMCI会長のヴィント・クリフ氏が司会役を務め、エスター・ダイソン氏、フランシス・ガリー氏、ベッキー・バー氏らがパネリストとして並んだ。パネルディスカッションの司会役を務めるのはインターネットソサエティーの会員で、MCI会長のヴィント・クリフ氏 |
クリフ氏の左側にパネリストのエスター・ダイソン氏、フランシス・ガリー氏、ベッキー・バル氏らが並ぶ |
先日、アメリカ側がドメインネームの管理主導権を握ると主張したため、一部では批判がおこっている。著書『未来地球からのメール』で知られるダイソン氏は、「コントロールは必要だがそれを政府が行なうかは別の話。理想としてはトップダウンより互いの協力でインターネットポリシーを貫いていくのが望ましいだろう」と語った。バル氏も政府の動きについて、「もっとフラットな場での検討を望む」とコメントした。ガリー氏は、ドメインネームの意味そのものが変わろうとしているといい、こういう機会がきたことが、インターネットの次世代の流れを感じさせると語った。
著書『未来地球からのメール』で日本にも名前が知られているエスター・ダイソン氏 |
パネリストがひと通り発言したあと、会場からは質問が相次ぎ、最後はInternetSociety創立会員であり、INET2000日本招致委員会委員長の高橋徹氏がスピーチを行なった。会場では“INET2000”のロゴや会場となる横浜の紹介プロモーションビデオが流され、盛大な拍手とともに“INET'99”は閉幕した。
“INET2000”の紹介をする高橋氏 |
“INET2000”は2000年の7月18日から21日までパシフィコ横浜で開催される |