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【INET'99 Vol.1】インターネット2を用いた3Dのデモが人気

1999年06月26日 00時00分更新

文● 野々下裕子、younos@pb3.so-net.ne.jp

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6月22日から25日の間、米国カリフォルニア州のサンノゼマッケンリー・コンベンションセンターで、国際会議イベント“INET'99”が開催された。“INET”はインターネットの発展を支えてきた国際組織Internet Society(ISOC)が、年に1度開催しているもので、昨年はジュネーブ、一昨年はクアラルンプールと、会場は世界各地を転々としている。ちなみに来年の“INET2000”は横浜での開催が決まっている。



サンノゼのダウンタウンにある会場のマッケンリー・コンベンションセンター
サンノゼのダウンタウンにある会場のマッケンリー・コンベンションセンター



会議は、組織関係者や企業トップによるキーノートのほか、技術、教育、電子商取引、セキュリティーなどの各テーマごとに分かれてのコンファレンス、そして展示会で構成されている。

23日に開催されたオープニングセッションの会場
23日に開催されたオープニングセッションの会場



しかし、会議そのものの目的はそうした催し以上に、参加者同士の交流にある。イベントやトピックスなど毎日用意されているメニューも、そうした交流を盛り上げるためのもので、世界中から集まった関係者たちがさまざまな話題に花を咲かせていた。今年は100カ国から約1500人が参加。会場には独特のアカデミックな雰囲気が漂っていた。





初日の夜にはさっそくオープニングセッションがあり、1年ぶりの再開で会場は大いに盛り上がっていた
初日の夜にはさっそくオープニングセッションがあり、1年ぶりの再開で会場は大いに盛り上がっていた



23日からオープンしている展示会場は、こじんまりとしたスペースではあったが、世界中からインターネット関連企業や団体がブースを出している。企業系では、MCIやTELEGROBE、3Com、IBM、そしてシスコ社などが出展、オレイリーのような出版系のブースも並んでいた。その他には、学術研究や“インターネット2”といったプロジェクト系のブースが。

オリジナルのTシャツやバッグのプレゼントで人気を集めていたオレイリーのブース
オリジナルのTシャツやバッグのプレゼントで人気を集めていたオレイリーのブース



シスコ社のブースにはインターネット公衆電話ブースが
シスコ社のブースにはインターネット公衆電話ブースが



シスコ社のデザインクリニックブース
シスコ社のデザインクリニックブース



特に会場の中央に設けられた“インターネット2”のブースでは、巨大な3Dスクリーンに写ったアニメーションの中を、デバイスを使って自由自在に移動するといったデモや、高精細のモデリング画像のデモなどが行なわれ、来場者の注目を集めていた。

インターネット2のブースでは、3Dスクリーンの画像をデバイスで動かすデモが行われていた
インターネット2のブースでは、3Dスクリーンの画像をデバイスで動かすデモが行われていた



インターネット2の実験紹介ブース
インターネット2の実験紹介ブース



実験プロジェクトとしては他にも、TACHYON.NETによる衛星回線を使った双方向のインターネット接続システム“FAST.EVERYWHERE”や、日本からは国際回線を使った映像実験“TransPAC”といったものが紹介されていた。

衛星を使った双方向の放送実験を紹介するブース。画面下、濃い緑色のシックなデザインの筐体がシステムパッケージ
衛星を使った双方向の放送実験を紹介するブース。画面下、濃い緑色のシックなデザインの筐体がシステムパッケージ



INTERPACKETのブース
INTERPACKETのブース



IBMのブース内に設けられたAPANによる日本の国際回線を使った画像送信実験「TransPAC」のコーナー
IBMのブース内に設けられたAPANによる日本の国際回線を使った画像送信実験「TransPAC」のコーナー



また、次回の開催地である横浜が“INET2000”のブースを出展。来場者へ来年の参加を呼び掛けていた。

来年の開催地となる横浜から「INET2000」のブースが出展されていた
来年の開催地となる横浜から「INET2000」のブースが出展されていた



展示会場のもう1つの目玉となっているのが、ポスターセッションのコーナーだ。こちらでは、世界各地で進行中のインターネット関連の実験やプロジェクトを、ポスターやプリントアウトなどの掲示物で紹介している。解説のためにスタッフを派遣しているプロジェクトもあった。掲示されているのは、主に学術系や行政関係のプロジェクトで、ロシア、トルコ、イギリス、マレーシアなどさまざまな国からの出展があった。日本からも岡山県の情報ハイウェイ構想や、サイバー関西などの掲示があり、スタッフが来場者に解説を行っていた。





エキシビションスペースの横に設けられたポスターセッションのコーナー
エキシビションスペースの横に設けられたポスターセッションのコーナー



次のレポートでは24日に行われたキーノートやコンファレンスなどを紹介する。

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