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EMC、インターネット事業向けの戦略を発表

1999年06月25日 00時00分更新

文● 編集部 原武士

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イーエムシージャパン(株)は、報道向けにインターネットビジネスとストレージについての市場の分析と、それをふまえた同社の戦略を発表した。同社では今後インターネットサービスプロバイダー(ISP)をターゲットにした、ストレージ戦略を展開するという。

まず、同社マーケティング本部 プロダクトマーケティング部の岡田義一氏が、インターネット事業の現状について説明した。

岡田氏
岡田氏



「インターネットの技術には、今までメインフレーム事業でつちかってきた技術とは違った技術が要求される。秩序を守った設計ではなく、小回りのきく企業が伸びている。その中で、情報を管理するストレージは重要な位置付けになる」

「ISPにおけるエンタープライズストレージは、“ユーザー管理”、“アクセスログの分析”、“電子メール”、“コンテンツデータ”、“アプリケーション”、“電子商取引”で利用されている。そしてこれらは、急激な増加傾向にある。2001年にはデータ容量は現在の15倍に増えるといわれている。EMCでは、そうなったときの情報インフラを整えていこうと考えている」

続けて、同部の井上博樹氏が同社の戦略について紹介した。

井上氏
井上氏



「我が社では、企業の情報のインフラ作りに特化したビジネス展開のコンセプトを“e-Infostructure”と呼ぶことにした。e-Infostructureでは、24時間365日利用できる“継続的なサービス”と、競争に先んじる“迅速な対応”、そして予想困難な障害に対応できる“柔軟なシステム”が要求される」

「日本国内におけるインターネットビジネスのほとんどはISP。大手のISPでは、複数のNOC(Network Operation Center)を持っており、それぞれにサーバーを分散させて配置している。それぞれが独立しており、NOC間で障害対策を実施しているところは少ない。NOCごとにストレージが存在し、それぞれがバックアップを取っているのが現状だ」

現在のISPのシステム環境
現在のISPのシステム環境



「ISPのこれらのストレージに、我が社のESN(Enterprise Storage Networks)製品を導入することで、分散して存在するストレージの一括管理が可能となる。さらに、遠隔バックアップ装置を利用することで、分散して存在するすべてのサーバーのデータを1ヶ所でバックアップとれる。これにより、ISPでは、すべてのウェブサーバーがデータを共有でき、柔軟な拡張性と、新規サービスの柔軟な立ち上げが可能となる」

EMCの提案するISPのシステム環境
EMCの提案するISPのシステム環境



また、同社の製品を導入したインターネットビジネスとして、米エキサイト社のポータルサービス“Excite”を紹介した。Exciteは1000万人の電子メールユーザーに加え、毎分90人の割合で利用社が増加している巨大なポータルサイト。エキサイトでは同社のストレージを25TB(テラバイト)導入し、その管理とバックアップに同社のバックアップソフトウェアを導入したという。ほかにも、米国で配送サービスを提供するUPSや、書籍などをオンライン販売するamazon.comにおける同社製品の採用事例を紹介した。

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