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日立、企業向けパソコン『FLORA 200/300/400』シリーズのラインナップを一新

1999年06月16日 00時00分更新

文● 編集部 綿貫晃

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(株)日立製作所は15日、企業向けパソコン『FLORA 200/300/400』シリーズのラインナップを一新し、10機種を7月1日から順次発売すると発表した。

ノートタイプの機種にはMobile Pentium II-400MHzを採用するなど、全モデルにおいてプロセッサースピードの向上を図り、パフォーマンスを強化している。また、200/300シリーズは、Windows NT4.0とWindwos98のいずれかをセットアップ時に選択できる“セレクタブルOS”仕様となっている。

ノートパソコン『FLORA 200 シリーズ』

FLORA 200 シリーズには、オールインワンタイプのA4ノートパソコン『FLORA 270EX』、薄型A4ノートパソコン『同270SX』、B5サブノートパソコン『同220CX』の3機種がラインナップされている。

左から『FLORA 270EX』、『同270SX』、『同220CX』
左から『FLORA 270EX』、『同270SX』、『同220CX』



270EXは、A4ファイルサイズのオールインワンタイプ。CPUにモバイルPentiumII-400MHzを採用。CD-ROMドライブとFDドライブを合体させた一体型モジュールを採用しているため、CD-ROMドライブとFDドライブ、バッテリーを同時に搭載することができる。100BASE-TXのLANインターフェースを標準で搭載する。価格は64万3000円から。

270SXは、A4ファイルサイズの薄型タイプ。CPUにモバイルPentiumII-333MHzもしくはモバイルCeleron-333MHzを搭載。ディスプレーは、14.1型/13.3型/12.1型のTFTカラー液晶が用意されている。100BASE-TX/10BASE-TのLANインターフェースを搭載し、オプションでLANインターフェースとモデムを搭載することもできる。また、32.9mmという厚さは、同クラスでは業界最薄になるという。価格は、33万2000円から。

220CXは、CD-ROMドライブ内蔵のB5サイズサブノートパソコン。モバイルPentiumII-400MHz/モバイルpentium-333MHz/モバイルCeleron-300MHzの各モデルをラインナップ。マルチパーパスベイを装備し、CD-ROMドライブやウェイトセーバーのほか、オプションでスーパーディスクドライブやベイ内蔵用バッテリーを内蔵可能。プレゼンテーション用に、液晶ディスプレーは180度水平にオープンでき、画面の上下反転も可能。価格は、37万8000円から。

各機種のおもなスペックは以下の通り。



機種名


270EX


270SX


220CX


CPU


モバイルPentiumII-400MHz


モバイルPentiumII-333MHz/モバイルCeleron-333MHz


モバイルPentiumII-400MHz/モバイルPentium-333MHz/モバイルCeleron-300MHz


メモリー(最大)


SDRAM64MB(256MB)


HDD


6.4GB


4.8GB


6.4GB/4.3GB


ビデオ


カナダATIテクノロジーズ社 RAGE LT PRO VRAM 4MB(SGRAM)


米Chips and Technologies社 69000 VRAM 2MB(SDRAM)


FDDドライブ


内蔵3.5インチ


オプション


CD-ROMドライブ


内蔵最大24倍速


PCカードスロット


Type II×2またはType III×1、CardBus対応


Type II×1、CardBus対応


インターフェース


USB、パラレル、シリアル、赤外線通信(IrDA1.1対応)、外部ディスプレー出力、TV出力各1ポート


パラレル、シリアル、赤外線通信(IrDA1.1対応)、外部ディスプレー出力各1ポート、USB×2


外部ディスプレー出力各1ポート、USB×2


LANインターフェース


100BASE-TX/10BASE-T


ディスプレー


14.1型 TFTカラー(1024×768ドット・1677万色 )


14.1型 TFTカラー(1024×768ドット・1677万色 )/13.3型 TFTカラー/12.1型 TFTカラー


10.4型 TFTカラー(800×600ドット・26万色 )


ポインティングデバイス


ポインティングパッド


バッテリー駆動時間


約2.5時間


約2.5~3時間


約1~2時間


サイズ


幅312×奥行き262×高さ46.9mm


幅312×奥行き262×高さ34.3mm/32.9mm


幅257×奥行き223×高さ29mm


重量


約3.8kg (バッテリー装着時)


約2.85kg /約2.9kg/約2.85kg(バッテリー装着時)


約1.5kg(バッテリー、CD-ROMドライブ装着時)


OS


Windows95/Windows98/セレクタブルOS


FLORA 300 シリーズ

FLORA 300 シリーズは、液晶一体型デスクトップモデルの『FLORA 310』、マイクロタワー型デスクトップモデルの『同330』、スタンダードデスクトップモデルの『同350』、タワーモデルの『同370』というラインナップになっている。

左から『FLORA 310』、『同330』、『同350』
左から『FLORA 310』、『同330』、『同350』



310は、液晶一体型デスクトップモデル。PentiumIII-500MHz/PentiumIII-450MHz/Celeron-466MHz/Celeron-400MHzの各モデルをラインナップ。ディスプレーは、15型/14.1型のスーパーTFTカラー液晶が用意されている。コンシューマー向けの『同Prius 310L』と同じボディーを採用しており、省スペース化が図られているという。価格は36万8000円から。

330は、マイクロタワー型デスクトップモデル。PentiumIII-500MHz/PentiumIII-450MHz/Celeron-466MHz/Celeron-400MHzの各モデルをラインナップ。本体は縦置き/横置きのどちらにも対応可能。ディスプレーとの接続にはTMDSのデジタルインターフェースを採用しており、画面データをD/A変換することなくディスプレーに送信するため、画質の劣化が減少しているという。価格は20万8000円から。

350は、スタンダードデスクトップモデル。Celeron-466MHz/Celeron-400MHz/AMD K6-2の各モデルをラインナップ。PCIバスを3スロット搭載し、2枚のハーフサイズPCIボードを搭載可能。価格は、17万8000円から。

370は、タワーモデル。CPUにPentiumIII-550MHzを採用したモデルが追加された。従来機種からCPU以外のスペック、筐体デザインなどの変更はなく、300シリーズの最上位機種として位置付けられる。価格は、39万8000円から。

各機種のおもなスペックは以下の通り。



機種名


310


330


350


370


CPU


PentiumIII-500MHz/
PentiumIII-450MHz/
Celeron-466MHz/
Celeron-400MHz


PentiumIII-500MHz/
PentiumIII-450MHz/
Celeron-466MHz/
Celeron-400MHz


Celeron-466MHz/
Celeron-400MHz/
AMD K6-2


PentiumIII-550MHz/
PentiumIII-500MHz/
PentiumII-450MHz


メモリー(最大)


SDRAM 64MB(256MB)


SDRAM 64MB(768MB)


HDD


6.4GB


6.4GB/4.3GB


6.4GB


ビデオ


カナダATIテクノロジーズ社 RAGE LT PRO VRAM 8MB(SDRAM)


カナダATIテクノロジーズ社 RAGE LT PRO VRAM 8MB(SDRAM)


カナダATIテクノロジーズ社 RAGE PRO TURBO VRAM 4MB(SGRAM)


FDDドライブ


3.5インチ


CD-ROMドライブ


最大24倍速


最大32倍速


インターフェース


パラレル、シリアル、赤外線通信(IrDA1.1対応)、ディスプレー、TV出力(S端子)各1ポート、USB×2


パラレル、シリアル、赤外線通信(IrDA1.1対応)、ディスプレー、デジタル液晶、TV出力(S端子)各1ポート、USB×2


LANインターフェース


100BASE-TX/10BASE-T 自動切換


最大表示解像度・表示色(FLORA 310のみディスプレー)


15型 スーパーTFTカラー(1024×768ドット・1677万色 )/13.1型スーパーTFTカラー


1280×1024ドット・1677万色


1600×1200ドット・6万5536色、1280×1024ドット・1677万色


サイズ


幅376×奥行き190×高さ387mm


幅78×奥行き320×高さ300mm


幅95×奥行き370×高さ300mm


幅197×奥行き487×高さ435mm


重量


約8.6kg


約6.0kg


約7kg


約15kg


OS


Windows95/Windows98/セレクタブルOS


FLORA 400 シリーズ

ワークステーションモデルのFLORA 400 シリーズは、、PentiumIII Xeon-550MHzを採用した『FLORA 450』と、PentiumIII-550MHzを採用した『同430』と『同410』をラインナップしている。

400シリーズは、CGメディアやCAD関連向けと位置付けられており、高速のビデオサブシステムを採用している。450はEVANS&SUTHERLAND社のE&S Tornado 3000を搭載。430はEVANS&SUTHERLAND社のE&S Lightning 1200を搭載。410は3Dlabs社のOxygen VX1を搭載。それぞれOpenGLに対応している。価格は、450が128万円から、430が88万円から、410が60万6000円から。

各機種のおもなスペックを以下の通り。



機種名


450


430


410


CPU


PentiumIII Xeon-550MHz(最大2個搭載可能)


PentiumIII-550MHz(最大2個搭載可能)


PentiumIII-500MHz(最大2個搭載可能)


メモリー(最大)


SDRAM 128MB(1024MB)


SDRAM 64MB(1024MB)


HDD


9.1GB/18.2GB Ultra2 SCSI


9.1GB Ultra Wide SCSI


ビデオ


米Evans&Sutherland社 E&S Tornado 3000


米Evans&Sutherland社 E&S Lightning 1200


米3Dlabs社 Oxygen VX1


ビデオRAM


30MB(3DRAM)+32MB(CDRAM)


15MB(3DRAM)+16MB(CDRAM)


32MB(SDRAM)


FDDドライブ


3.5インチ


CD-ROMドライブ


最大32倍速


インターフェース


パラレル×1、ディスプレー、シリアル、USB各2ポート


パラレル、ディスプレー各1ポート、シリアル、USB各2ポート


LANインターフェース


100BASE-TX/10BASE-T 自動切換
最大表示解像度・表示色 2560×1024ドット・1677万色 1280×1024ドット・1677万色 1600×1200ドット・1677万色


サイズ


幅219×奥行き552×高さ458mm


幅197×奥行き487×高さ435mm


OS


Windows NT Workstation4.0


同社の上席常務・コンピュータ事業本部長の林將章氏は、「PC事業にはさらに力を入れ、'99年度のPC出荷目標を、前年度比107%の65万台とした。特に液晶デスクトップ型には力を入れ、前年度比126%の23万台を目標としている。今後は、需要増の期待できる中堅企業のチャネルを他の販社とも組んで、拡充していく。また、ハードだけでなく、教育やソフトウェアなどを含めたトータルなサービスの提供をしていく」と述べた。

同社の上席常務・コンピュータ事業本部長の林將章氏
同社の上席常務・コンピュータ事業本部長の林將章氏

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