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JEIDA、“PCカードセミナー'98”を開催CardBusとパワーマネージメントを推進

1998年04月06日 00時00分更新

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 (社)日本電子工業振興協会(JEIDA)は、“PCカードセミナー'98”を開催した。米国の標準化団体PCMCIAとの間でPCカードについての規格を制定していく中で、PCカード普及の一環として毎年行なわれているもの。今回は昨年発行された“PC Card Standard'97”をもとに、“CardBusに関するパワーマネージメント”や、“CardBusの普及”、Windows98やWindowsNT5.0などの“新OSへの対応”などをテーマに行なわれた。



 パワーマネージメントについては、OS主体の管理を行なうために、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)や、PCIバスと接続する“CardBus Bridge”のより詳細なパワーマネージメントの対応と、ウェイクアップ機能をサポートするために、ネットワークを利用して電源供給を行なうための“Vaux供給”などをノートPC側に要求している。

 CardBusの普及については、PC97規格のMobile PCにおいてCardBusが必須となっており、すでにほとんどのノートPCではサポートされている。しかし、肝心のCardBus対応PCカードは、100BASE-TXに対応したネットワークカードやSCSIインターフェースカードしかないなど、思うように普及していない。

 理由として、PCIバスのスピードとバンド幅を利用したCardBusの優位性(32bitバンド幅、3.3V動作、割り込み不足の解消など)を活かせるデバイスがノートPCでは少ないことと、5V/3.3V両用などの従来の16bitカードの特徴である電圧の違いなどによる規格の問題があるという。今後、CardBusの優位性を活かしたデバイスととして、DVDエンコーダー/デコーダーや、Windows98でサポートされる“Multi Display”で利用されるグラフィックカード、xDSL対応モデムカードやIEEE1394インターフェースカードなどが期待されるとしている。

 OSについては、Windows98ではWindows95のOSR2仕様をベースとして、マルチファンクションPCカード(MFC)などをサポート。WindowsNT5.0では、Windows98とWindowsNT4.0の仕様をベースに、WindowsNT4.0ではサポートされていないプラグインプレイやCardBus(ただしACPI上で)などがサポートされるという。

 JEIDAでは、ノートパソコンやデジタルカメラの急激な普及により、今後さらにPCカードの需要が増加していくとし、CardBusの、PCI2.2の準拠やコア電圧2.5V化などの“PC99仕様”への対応と、チップの小型化、低消費電力、デバイスベイ型のCardBus Adapterなど新インターフェースへの対応を図っていくとしている。

 また、CardBusの次世代規格として、米コンパック・コンピュータ社のKen Stufflebeam氏により、16bitPCカードとCardBusとの互換性を持つ“Card-X(仮称)”が提唱されている。インターフェースにIEEE1394もしくはUSBを採用したデバイスベイのPCカードサイズ版で、2000年にも規格が完成するという。(報道局 井上哲郎)

http://www.jeida.or.jp/

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