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大日本印刷がフランスの美術品のデータレンタルでRMNと共同プロジェクト

1998年04月06日 00時00分更新

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 フランス文化省の組織下のフランス国立美術館連合(Reunion des Musees Nationaux:RMN)※の日本法人のRMN Japon(エール エム エヌ ジャポン)と、大日本印刷(株)は、RMNが所有する美術品のポジフィルムとデジタルデータのレンタルなどの事業を国内で共同で行なうプロジェクト“RMNイメージアーカイブ”を発表した。



 これにより大日本印刷の子会社の(株)トランスアート(東京都千代田区)内でルーブル美術館やオルセー美術館などの作品のポジやデータのレンタルを美術系出版社などの大口顧客向けに4月8日より開始する。最初の1年間はパイロットプロジェクトとして、日本の市場ニーズなどを調査する。'99年夏にはRMN Japonと大日本印刷による新会社を設立し、個人ユーザー向けのサービスなども行なっていくという。

 またフランスのRMNが所有する50万点の美術品の写真図版のうち、日本での商業利用の約9割をカバーする約1000点を、ポジフィルムとデジタルデータで日本国内に年内中に準備する。そのほかに、今秋までに日本語のオンライン検索システムを構築し、主要の約6000点を検索可能にするという。

 作品のデジタル化については、フォーマットやサイズなど相互で合意したデジタルカラー標準に基づき、フランスと日本の両国で作業を進める。データは印刷用に高解像度、ハイビジョンなどの画面用に中解像度、参照用に低解像度の3種類を準備する。たとえば高解像度では、1000dpiで、TIFF形式にある属性を付加したTIFF/ITフォーマットで提供される。

 デジタルデータの提供にあたり、電子透かしによる著作権保護やインターネットでの小額決済などを行なうイメージライセンス事業を計画中で、詳細は秋までに決定する。

 この事業によりユーザーは、これまでフランスからのポジの郵送にかかっていた時間やコストを削減することができ、また品質の高いデジタルデータのレンタルを受けることができるという。

  '97年のRMNの売上のうち10パーセントの約150万フラン(約3450万円)は日本からの注文によるもの。今回のプロジェクトで、ユーザーの利便を図り、さらに小口の潜在需要を呼び起こし、3年後に年間約2億円の売上を見込んでいる。(報道局 若名麻里)

http://www.dnp.co.jp/(大日本印刷)
http://www.gsquare.or.jp/FrenchMuseums/index.htm(RMN Japon)

※ReunionのeとMuseesの最初のeはアクサンテギュ

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