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米メディアマティックス社、DirectShow準拠のDVDデコーダーを発表

1998年02月24日 00時00分更新

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 大手半導体メーカー、米ナショナル セミコンダクター社の子会社である米メディアマティックス(Mediamatics)社は24日、米マイクロソフト社および米IBM社と共同で開発した、マイクロソフト社の“DirectShow2.0”に準拠したMPEG2-対応のソフトウェアDVDデコーダー『DVDExpress A/V Pak』を発表した。ナショナル セミコンダクター社の日本法人、ナショナル セミコンダクター ジャパン(株)の石原達夫社長は、「これからは、インテルがおよばないであろう新しい分野でやっていく」と今後の戦略を語った。

 



DirectShow2.0に準拠

 『DVDExpress A/V Pak』は、Windows上でのDVD再生などに対応するDirectShow2.0に準拠したWindows用のDVDデコーダーで、ソフトウェアのみで再生を行なう『DVDExpress A/V Pak(Software)』と、IBM社のMPEG-2ビデオデコーダーボードと併用して再生を行なう『DVDExpress A/V Pak(Hardware)』の2種類がある。

 DirectShowは以前“ActiveMovie”と呼ばれていたマイクロソフト社のDirectXメディアコンポーネントで、『DVDExpress A/V Pak』にはDirectShow APIの使用時に必要な各デコーダーフィルターを内蔵している。メディアマティックス社では、DirectShowに対応したDVDデコーダーの登場により、コンテンツ制作が促進されるだけでなく、DVDのタイトルによらない統一されたインターフェースが提供されることで、利用者は操作に迷うことなくDVDコンテンツを利用できるとしている。

『DVDExpress A/V Pak』の基本性能

 ソフトウェアのみで再生するには、PentiumII-266MHz以上のハイエンドマシンが必要だが、ビデオデコーダーボードとの併用なら、Pentium-133MHz程度のローエンドマシンでもDVDコンテンツの再生が可能となる。“PentiumII-266MHzと、米Trident Microsystems社の3DImage985を搭載したAGPバス対応のグラフィックボード”という環境で720×480ドットのMPEG-2ビデオをソフトウェアのみで再生した場合、27コマ/秒の表示が可能という。

 ソフトウェアのみ、ボードとの併用のどちらの環境でも、ビデオ再生はMPEG-1およびMPEG-2、VideoCD、DVDに対応し、オーディオ再生はMPEG-1およびMPEG-2、そしてDolby AC-3に対応している。また、不正コピーを防止するIBM社のContent Scrambling System(CSS)にも対応しており、CSS対応のDVDコンテンツが再生可能となっている。

 メディアマティックス社では、ソフトウェアのパッケージ販売は行なわず、パソコンメーカーへのOEMやビデオデコーダーボードとのセット販売という形になるという。価格は、ソフトのみなら5ドル以下ということなので、パソコンやボードの価格にそれほど影響はないものと予想される。なお、日本では4~5月ごろに市場に出てくるものとみられている。(報道局 中山実)

http://www.mediamatics.com/japanese/

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