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日本サン、Ultraワークステーションに新モデルを追加

1998年01月21日 00時00分更新

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 日本サン・マイクロシステムズ(株)は、Ultraワークステーションシリーズにハイエンドモデルの『Sun Ultra 60』と新たに開発した『UltraSPARC-IIi』マイクロプロセッサーを搭載したエントリーモデル『Sun Ultra 5』および『Sun Ultra 10』を追加する。

 また、Ultraワークステーション用の3Dグラフィックアクセラレーターにハイエンドの『Elite3D』を追加する。

 昨年発売された『Sun Ultra 30』と合わせ、ハイエンドからローエンドまでのワークステーション4機種が揃うことになる。特に、ローエンドの分野について、同社のジェイ・ピューリ社長は、「WindowsNTを使ったPCワークステーションは価格の面だけが強調されているが、これからは価格でもひけをとらず、コストパフォーマンスではサンのほうが上」と強気のコメントをしている。

 発売は、『Sun Ultra 5』および『Sun Ultra 10』が1月末、『Sun Ultra 60』および『Elite3D』が4月の予定となっている。

 なお同社では、“SunSpectrum”という有償のシステム・サポートを行なっている。いくつかのプログラムがあり、最高レベルの“Platinum Support”では、年間を通じて24時間体制による電子メールまたは電話でのサポートのほか、緊急時には直接現地へ出向いて(2時間以内に到着)の対応などを行なっている。


●Sun Ultra 60
 ハイエンドモデルの『Sun Ultra 60』では、システムアーキテクチャーに1.6GB/secのUPA(Ultra Port Architecture)を採用し、プロセッサー、メモリー、グラフィックなどのデータ転送において、バスの競合が起こらない高い実行速度を実現している。

 『Sun Ultra 60』は、マルチ・プロセッサー対応モデルで、同社の300MHzの『 UltraSPARC-II』マイクロプロセッサーを2個搭載する。2個のプロセッサーそれぞれに2MBのキャッシュ、256MBのメモリー(最大2GB)、4.2GBのUltraSCSIハードディスク、グラフィックアクセラレーター『Creator3D』が搭載され、21インチモニターがセットになった標準システムで549万5000円。

●UltraSPARC-IIi
 エントリーモデルの『Sun Ultra 5』と『Sun Ultra 10』では、新たに開発した『UltraSPARC-IIi』マイクロプロセッサーに統合したシステムアーキテクチャーを採用している。メモリー・コントローラー・ユニットやPCI バス・モデルが『UltraSPARC-IIi』に内装されていて、それによる部品数の削減で、システム全体の低価格化を実現している。

 なお、『Sun Ultra 10』では、『Sun Ultra 5』よりもグラフィック機能が強化されており、UPA互換のモジュールの搭載により、『Creator』などのグラフィックアクセラレーターを利用することができる。そのフロントエンドとして、グラフィック専用の浮動小数点演算ユニットやイメージ演算、ビデオの圧縮、伸張などのマルチメディア分野に対応するVIS(Visual Instraction Set)をサポートしている。


●Sun Ultra 5
 『Sun Ultra 5』は、270MHzの『UltraSPARC-IIi』を搭載し、8bitのグラフィックアクセラレーターとして『PGX』がオンボードで搭載されている。256KBのキャッシュ、64MBのメモリー(最大512MB)、4.3GBのEIDEハードディスクを搭載した標準システムで54万円。


●Sun Ultra 10
 『Sun Ultra 10』は、300MHzの『UltraSPARC-IIi』を搭載し、8bitのグラフィックアクセラレーターとして『PGX』がオンボードで搭載されている。512KBのキャッシュ、128MBのメモリー(最大1GB)、4.3GBのEIDEハードディスク、3Dグラフィックアクセラレーターとして『Creator3D』を搭載し、21インチモニターがセットになった標準システムで169万5000円。

●Elite3D
 ハイエンド3Dアクセラレーターの『Elite3D』は、すでに出荷されている『Creator3D』の、ウインドー、イメージ、ビデオの処理能力を保ったまま、3D性能を向上させたもの。UltraワークステーションのUPAに接続され、ホストマシンのメモリーから毎秒800MBでグラフィックデータが転送される。

 UPAインターフェースと『Elite3D』全体の制御を行なうコマンド・チップ、3Dデータの座標変換やライティング計算を行なうジオメトリー・チップ(m3は3個、m6は6個搭載)、ピクセル値の計算とフレームバッファー・メモリーへの書き込み処理を行なうレンダリング・チップ(2個搭載)、3D RAMフレームバッファー・メモリー(15MB)で構成される。『Elite3D-3m』は『Sun Ultra 10/30/60』に、『Elite3D-6m』は『Sun Ultra 2/30/60』にそれぞれ搭載が可能となっている。

 価格は、『Sun Ultra 10』に『Elite3D-3m』を搭載した標準システムで239万5000円。『Sun Ultra 60』に『Elite3D-6m』を搭載した標準システムで674万5000円。(報道局 中山実)

http://www.sun.co.jp/Press/release/index.html

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