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デジカメ用記録フォーマット統一のための“CIFFフォーラム”が設立

1997年12月24日 00時00分更新

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 キヤノン(株)など20社は、デジタルカメラの記録フォーマットである“Camera Image File Format(CIFF)”による統一化を進めるための組織“CIFFフォーラム”の設立に合意、19日にキヤノン本社で設立総会を開催した。

 CIFFは、静止画像のデータ圧縮にJPEGを採用したデジタルカメラ用の画像記録フォーマット“JPEG File Interchange Format(JFIF)”に、デジタルカメラの付帯情報などを追加したもので、これまで各メーカーのデジタルカメラごとにバラバラに行なわれてきた、画像ファイルの保存方法などを統一するために作られた。CIFFの採用によって、デジタルカメラ上での画像ファイルの検索が容易になり、また、コンパクトフラッシュなどの記録媒体を異なるメーカーのデジタルカメラどうしで交換することも可能になる、という。

 CIFFでは、JPEG/JFIFに適合する画像ファイルを対象に、MS-DOSのFATに準拠(FAT32には未対応)したファイルシステムで、フォルダーは階層化して作る、と規定。カメラ情報の置き方は、画像ファイルに埋め込む情報としては、シャッタースピード、絞り、日付、カメラの機種コードなどとし、サムネールや音声ファイルは、別ファイルで持つことを定めている。

 CIFFは、JFIFにカメラの付帯情報を追加しただけなので、既存のデジタルカメラやパソコン用のアプリケーションでも、画像を読みとることができる。また、ディレクトリーの配置法、ファイル命名ルールを詳細に規定したため、パソコンやデジタルカメラによる検索も容易になる、という。また、サムネールにも付帯情報をつけてあるため、サムネールを見るだけで、どの画像が必要かが判別できるようになる、という。

 現在、CIFF機能を搭載しているデジタルカメラは、キヤノンの“PowerShot 350”など数機種に限られているが、同フォーラムの設立により、CIFF機能が搭載されたデジタルカメラは今後増えるものと見られている。

 キヤノン以外の参加社は、旭光学工業(株)、(株)イメージリンク、オリンパス光学工業(株)、カシオ計算機(株)、京セラ(株)、コニカ(株)、三洋電機(株)、セイコーエプソン(株)、(株)ニコン、ノーリツ綱機(株)、ビビタージャパン(株)、松下電器産業(株)、九州松下電器(株)、松下寿電子工業(株)、三菱電機(株)、ミノルタ(株)、ユーリードシステムズ(株)、日立製作所(株)、セイコーインスツルメンツ(株)の19社。

 なお、米Eastman Kodak社、韓国の三星電子社などの外国の会社や、JFIFとは異なる画像記録フォーマットである“Exchange Image File Format(EXIF)”を採用している富士写真フイルム(株)などは、同フォーラムには参加していない。(報道局 佐藤和彦)

問い合わせ:TEL.03-5482-8060

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