ワシントン米連邦地裁が11日に下した、Windows95とInternet Explorerの抱き合わせ販売を即時停止するように、との仮決定に関する、主要なハード、ソフトのメーカー、販売店などのコメントは以下のとおり。
米ネットスケープ・コミュニケーションズ社
上級副社長ロベルタ・カッツ氏の公式コメント「市場を競争力があり、オープンなものとして保ち続ける重要性に政府が同意し、このような判決が下されたことに満足している」
富士通(株)
公式コメントとして、以下のリリースを発表した。(原文まま)「『マイクロソフト判決について』 判決のはやさが、業界の革新スピードを表しているように感じます。まだ、最終決定ではないので、今後の動向に、引き続き注目していきます。当社は、i.e.だけでなくNetscapeもプリインストールしており、お客様のご要望に応える製品を引き続き提供できるよう努力いたします。富士通株式会社 取締役 杉田 忠靖」
三菱電機(株)
「当社の方針は現時点ではまだ決まっていない。仮決定の内容の詳細がわかっていないので、特にコメントすることはない。当社としては、エンドユーザーに対してきちんとした製品を提供することが使命だと考えている」松下電器産業(株)
「仮処分は途中の段階であって、正式な決定ではないと認識している。今回の決定に関しては、当社としては、まだ分析はしていない。I.E.以外にも、マイクロソフトと提携している分野もあり、また、正式な決定ではないので、当社としては何もコメントはない」(株)日立製作所
「特にコメントは用意していない。当社では、パソコン以外にも、システムやその他の分野で、マイクロソフトと関係があり、この1件のみに関して、ひと言でこれ、というコメントはない。当社のパソコン事業に関しては、今すぐ何か影響があるとは見ていない。中長期的には、今日の発表の結果自体まだ分析できていないこともあり、今すぐには適切なコメントは出せない」日本ヒューレット・パッカード(株)
「今回の決定で、特に影響はない。当社のビジネスには、IEが搭載されているかどうかは、あまり関係ない。もし仮に、マイクロソフトがビジネスのやり方を変えなければならないとしたら、何か影響はあるかもしれない。ただ、消費者向けに影響はあるかもしれないが、当社は、企業向けの販売が多いため、影響はないと見ている」ソニー(株)
「コメントは特になし」(今後Windows95とIEをバンドルして販売するかどうかについては)「正式発表前に教えられない」(株)東芝
「仮判決の原文が手元になく事実確認が取れないので、今のところは静観」日本アイ・ビー・エム(株)
「コメントはない。販売は今までどおり。お客様がI.E.とNetscapeのどちらにするかを選べるので問題ない」日本ゲートウェイ2000(株)
「アメリカ本社と連絡を取っているので、返事はもう少し待ってほしい」日本ディジタル イクイップメント(株)
ASCII24の質問に対しメールで回答「1.独占禁止法を法的に厳密に解釈すれば、抱き合わせは顧客の不利益になる可能性があるので、今回の判決は妥当であると思います。ただし、この判決によってコンピューターの発展に阻害が出るならば残念です。阻害とは、たとえば、Windows 98の発表が遅れるなどが考えられます。2.今後、インターネットエクスプローラのバンドルをどうするかについては、US DECで検討中のため現段階では不明です」
日本電気(株)
「裁判の仮処分についてのコメントは特にない。今回は仮決定ということだが、NECとしては、Windowsとの相性の良さからIE4.0を選んでいるので、今後もこの方針は変わらない」アップルコンピュータ(株)
「当事者ではないので、コメントできない。(アップルには)直接影響はない」エプソン販売(株)
「担当者不在のため、詳しく回答できないが、『検討中』」キヤノン(株)
「周辺機器を中心にやっているので、どっちがいい、悪い、という意見はない。様子をみて、標準化に合わせた対応をする」コンパック(株)
「米コンパックが裁判で事実関係の証言はしているが、現時点で今後のマイクロソフトとの関係などについてコメントすることはできない。米コンパックからも連絡はきていない」セイコーエプソン(株)
「アメリカでのことなので影響はない」ソフトバンク(株)
「特に今の時点では、コメントはない。アメリカの情勢を眺めているところ」ロータス(株)
「この件に関しては、米国本社のほうからコメントを控えるように、と言われています」(報道局 佐藤和彦、中山実、若名麻里)