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三菱電機、SRAM用小型セル“BBCセル”を開発

1997年12月10日 00時00分更新

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 三菱電機(株)は、SRAMの新しいセル構造“BBC(Bipolar Bitline Contact)セル”を開発したと発表した。BBCセルは従来のセルに比べて小型なため高集積化ができ、製造コストを増加させずに、SRAMの高速化、低消費電力化が実現可能という。同社は、携帯電話やPDAなどの携帯情報通信端末向けに実用化を進める。

 現在、6個のトランジスターで形成される“フルCMOS型セル”と4個のトランジスターで形成される“TFT負荷型セル”が広く利用されている。フルCMOS型セルは低電圧での動作はできるがセル面積が縮小できない、TFT負荷型セルはその逆というように、低電圧動作とセル面積縮小を両立させることは困難だった。しかしBBCセルは1.5Vで動作し、TFT負荷型セルの84パーセントのセル面積を実現したという。また、フルCMOS型セルで120ナノ秒であったアクセス時間を89ナノ秒まで短縮した。

 BBCセルでは、ビット線とトランジスターの間にPNP型のバイポーラトランジスターを付加させる。ただ、従来のセルを構成するNMOSトランジスターのコンタクト部にP型不純物を注入すればPNP型バイポーラトランジスターを形成できるため、従来のプロセスと工程数は同じになる。(報道局 浅野広明)

http://www.melco.co.jp/

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