インテル(株)は、企業向けEthernetスイッチ『Intel Express 510T
スイッチ』の出荷を12月15日に開始する。価格は84万円。ポート数は24、ポートあたりの価格は3万5000円という低価格製品となっている。
拡張性の高さが売りで、4ポートを搭載する『100Base-TX拡張モジュール』と2ポート搭載の『100Base-FX拡張モジュール』が同日、発売される。価格はそれぞれ17万5000円、26万2000円。また、2台のExpress
510Tを接続する『スタック・インターフェース拡張モジュール』も'98年2月末に5万2000円で発売予定。これらをフル活用することによって、最大56ポートまでの増設が可能となる。
Express 510Tは、10/100Mbpsを自動認識し、個々のユーザーに最適なバンド幅を提供するEthernetスイッチ。外部のバックプレーンを通じて接続を行なっており、バックプレーンのスピードは1.6Gbpsまで対応。同社では将来的に、ギガビットEthernetに対応した拡張モジュールもサポートするという。
いったんExpress 510Tを設置すれば、設定や管理は付属のソフト『Intel
Device View』で行なう。Webブラウザー対応版とWindows95/NT対応版の両方が提供され、各ポートのRMON(Remote
Monitoring)による統計データをリアルタイムに表示するほか、VLAN(仮想LAN)の設定などが簡単にできる。
同社ではExpress 510Tを、『Express 500
スイッチ』シリーズの最下位機種に位置づけており、'98年前半から上位機種を投入していく予定。記者説明会の席上、同社代表取締役社長の傳田信行氏は、「インテルがEthernet分野に参入したのは比較的遅かったが、現在使われている技術は10年以上前のものが多く、高速化の波に対応しきれていない。その点、Express
510Tは“スケーラブルスイッチ”という新しいカテゴリーに位置づけられ、性能、ポート数ともに拡張性の高い製品。高速化の波にも対応できると自負している。このEthernet分野には、来年以降大きな投資をしていく」と意気込みを見せた。ネットワーク製品事業部マーケティングマネージャーの鈴木敦氏は、「来年、再来年はインテルにとってギガビットEthernetが重要な位置を占める。今話題のATMはその次というところ」とコメントした。(報道局 浅野広明)
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