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[COMDEX]PHILIPSがCOMDEX Fall'97においてUSB採用のWebTV用受信機を展示

1997年11月18日 00時00分更新

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 COMDEX Fall '97において、有力家電メーカーのPHILIPSが、USB技術をベースに据えたWebTV用受信機を展示、注目を集めている。

 WebTVは、TVに専用の受信機、セット・トップ・ボックス(STB)を取り付けることで、簡単に家庭でインターネット利用ができるサービスのこと。同サービスを提供するWebTV社はマイクロソフトが買収したことでも知られる。日本でも会社が設立され、ソニーなどから専用受信機が販売される予定となっている。

 今回の製品では、WebPIP(Picture in Picture)機能が強化。これによって、ユーザーはTV番組を視聴しながら、気になるTV番組やコマーシャルに関するWebサイトにコネクト。TV番組とWebの情報とを同時に利用できるようになる。この受信機は、56kbpsのモデム(K56flex)を内蔵、HDDは1.08GB。電子メールなどの印刷にも対応、プリンターとの接続もできるようになっている。さらに、USBにも対応。今回PHILIPSがあわせて発表しているUSB対応のスピーカーや、りビングでの利用を考えワイヤレスのキーボードが採用されている。

 USB関連製品は、今回のCOMDEXの大きな目玉のひとつ。昨年から今年にかけてUSB対応のパソコンが急速に市場に出回ってきたことに対応、USB対応の周辺機器がここにきてようやく盛り上がりを見せている。今回のCOMDEXでも、「USBパビリオン」を設置するなど、USB製品の紹介に力を入れている。PHILIPSは家庭市場をねらったWebTV受信機を核に、USB対応製品を絡ませることで、家電メーカーとしての独自色をアピールしたと言えるだろう。

 PHILIPSのブースでは、そのほか、家庭のTVにつなげて使うDVD-ROMドライブ内蔵のマルチメディアホームシアター「DVX8000」も展示。これは東芝の「Vision Connect」に似たコンセプトの製品。CPUには、MMX Pentium(233MHz)を採用、チップセットは430TX、RAMは32MB、HDDは3.1GBとデスクトップパソコンなみのスペックが実現されている。ここでもUSBポートが前面と背面に2つ用意されるなどUSBへの対応をアピール。

 米国では家庭へのパソコンの普及率が40%で頭打ち状態にある。そのなかでWebTV受信機やDVX8000のような「インターネット家電」の動きには大きな期待が集まる。今回のCOMDEX会場のなかでも、PHILIPSブースは、派手な音楽を使うなど、最も活気ある目立つブースのひとつだった。あながちそれはAV機器を得意とする家電メーカーの「空騒ぎ」ではないと言えるだろう。(Undo編集部 守岡克郎)

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