米Sun Microsystemsや米Compaqなどの大手コンピュータ会社は、Linuxディストリビュータである米Red Hat、米TurboLinuxなどと共同でフリーのGUI環境である「GNOME (GNU Network Object Model Environment)」の普及を目指す新団体「GNOME Foundation」を設立すると発表した。
「GNOME」はユーザーに優しいデスクトップ環境を目指して開発が進められているフリーソフトウェア。アプリケーションに統一されたルック&フィールを持たせるとともに、その連携方法まで規定しているのが特徴である。
今回設立された「GNOME Foundation」は、開発元であるGNOMEプロジェクトに対して、財政的、法的な支援を行ない、またGNOMEの仕様やロードマップを決定するための手助けを行なっていく予定である。なお、「GNOME Foundation」は「Apache Foundation」をモデルにして組織され、役員会には数百人のGNOME開発者から選ばれた人たちが含まれる。
「StarOffice」を採用
GNOMEプロジェクトの開発しているオフィススイート「GNOME Office」に、先日オープンソース化を発表した米Sun Microsystemsの「StarOffice」が統合されることが明らかになった。今回の「GNOME Foundation」設立によって、米Sun Microsystemsでは、GNOMEがより安定した環境をユーザーに供給することを期待している。
「Mozilla」がGNOMEと統合
オープンソースで現在開発の進んでいるブラウザ「Mozilla」が、GNOMEに統合されることになった。「Mozilla」は小サイズ化、高速化した新レンダリングエンジン「Gecko」を使用しているブラウザで、現在テスト版のM17がリリースされている。
なお、「GNOME Foundation」のサポートを表明している主な企業は以下のとおり。
- 米Compaq
- 米Eazel
- 米Helix Code
- 米Hewlett-Packard
- 米IBM
- 米Red Hat
- 米Sun Microsystems
- 米Turbo Linux
- 米VA Linux
- Free Software Foundation(FSF)