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Linuxカーネル2.4.0-test5がリリース。NLSでeuc-jpをサポート

2000年07月28日 00時00分更新

文● 植山 類

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 Linuxカーネル開発版の最新バージョン「2.4.0-test5」が7月27日、リリースされた。このバージョンでは、FATファイルシステムのファイル名をeuc-jpやshift_jisに変換する機能が追加された。これによって、日本語ファイル名を含むWindowsのファイルシステムをLinuxで扱うことが容易になる。

 Linuxは「NLS」(Native Language Support)という機能を持っている。NLSとは、他のOSのファイルシステムで使われるファイル名の文字コードを任意の文字コードに変換する仕組みだ (変換されるのはファイル名のみで、ファイルの内容は変わらない)。今回追加されたeuc-jp/shift_jisのサポートはこの機能の一部で、カーネルのリコンパイル時にNLS_CODEPAGE_932を有効にすることにより利用可能になる。実際の利用には、mountコマンドのオプションに「-o codepage=932,iocharset=euc-jp」などと指定すればよい。

 Linuxカーネルの開発体制は、マイナーバージョン(バージョンの2ケタ目の数字。たとえば2.4.0なら“4”)が偶数の「安定版」と、奇数の「開発版」の2つに分かれている。新機能は主に開発版に追加される。安定版はむやみに新機能を追わず、実運用のために安定性を重視して開発が行なわれている。現在、安定版の最新である「2.2.16」にNLS_CODEPAGE_932のサポートは存在しないが、「2.2.17-pre9」にはサポートが取り込まれているので、安定版カーネルでも早い時期に同機能が利用可能になるものと思われる。

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