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高まるLinuxクラスタ人気に対応

(株)富士通九州システムエンジニアリング、並列計算用C/Fortranコンパイラを発表

2000年07月11日 22時52分更新

文● 植山 類

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 (株)富士通九州システムエンジニアリングは、Linux対応の並列計算用コンパイラを7月21日から販売する。製品出荷は8月21日から。

 同社は昨年7月から、Linux対応のFortranおよびC/C++コンパイラ「Fortran&C Package」の販売を行なっている。今回のバージョンアップでは、Linux PCによるクラスタリングシステムへの対応を強化した「並列計算用のコンパイラ」として、「Parallel Fortran&C Package Version 2」が製品ラインナップに追加された。同製品はFortran&C Packageの内容を含んだ上位製品という位置づけである。特徴は次のとおり。

  • 自動並列化機能をサポート
  • 共有メモリ型マルチプロセッサ向けの並列プログラミング仕様「OpenMP Fortran V1.0」をサポート
  • スレッドセーフなライブラリおよび汎用数値計算ライブラリ「SSL」、線型計算ライブラリ「BLAS/LAPACK」を提供
  • PDFによるマニュアルの提供
  • 開発支援ツール「Relaxin」の提供

 コンパイラの価格は次のとおり。

製品名 1本あたりの価格
Fortran&C Package Version 2 9万8000円
Fortran&C Package Version 2 (アカデミック) 6万5000円
Parallel Fortran&C Package Version 2 15万0000円
Parallel Fortran&C Package Version 2 (アカデミック) 9万8000円

 Parallel Fortran&C Packageの価格は、クラスタシステムを構成するCPU数により変動する。

 同社は今後、サポートも積極的に行なっていく考えで、並列計算に関する教育やプログラム作成支援などのサービスを順次取り揃えていく予定だという。

 多数のLinux PCにより並列計算を行なうクラスタシステムは、安価かつ高性能ということで最近特に人気が高まっている。PCの性能が向上し、低価格化が進んだことで、スーパーコンピュータを借りるよりもコストパフォーマンスが良くなってきたためだ。詳しくは、Linuxマシンによるクラスタリングについての関連記事をご覧いただきたい。

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