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米Intel、IA-64 LinuxのSDKをリリース――IA-64シミュレータが付属

2000年06月14日 20時48分更新

文● 植山 類

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 米Intelと米Hewlett-Packardは6月13日、IA-64用Linuxアプリケーション開発キットをリリースした。キットにはIA-64 Linuxをシミュレートする“IA-64 Linux Simulator”のほか、カーネルやドキュメントなどが含まれる。IA-64はIntelの次世代CPUアーキテクチャの名称で、第1世代の製品として今年後半に“Itanium”の出荷が予定されている。

 IA-64 Linux Simulatorは、IA-32 (PentiumやCeleronのような現行のx86アーキテクチャ)でIA-64の命令セットをシミュレートするソフトウェアで、Linuxカーネル2.2で動作する。命令の並列実行やマルチプロセッシングをサポートしないという制限はあるものの、実際にIA-64のコードを実行することが可能だ。

 今回のキットのリリースは、IA-64でLinuxをサポートしようという一連の動きの最新のもの。以前から、Itanium出荷と同時にLinuxをサポートしようとさまざまな企業が準備を進めている。たとえばLinuxカーネルの移植は、IntelやHewlett-Packardのほか、多くのLinuxディストリビュータが参加する“Trillian Project”が進めており、すでにベータ版をリリースしている。Red HatはIA-64 Linuxディストリビューションのアルファ版をリリースしている。これらの企業の努力によって、IA-64 Linuxが早期に稼動し始めるのは確実といえるだろう。

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