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米Sun Microsystems、Java開発ツール「Java 2 SDK, Standard Edition v1.3.0 for Linux」ベータ版を公開

2000年06月06日 05時09分更新

文● 沖中弘史

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 米Sun Microsystemsは、パフォーマンス改善のための「Java HotSpot」テクノロジーなどを搭載した、Java開発ツール「Java 2 SDK, Standard Edition v1.3.0 for Linux(以下、J2SE)」のベータ版を公開した。

「Java Sound」デモ画像
「Java Sound」のデモ。オーディオやMIDIファイルなどを再生する「Juke Box」や、ソフトウェアシンセサイザなどが含まれる

 「J2SE v1.3.0」のおもな変更点は以下のとおり。

  • 「Java HotSpot Client Virtual Machine」を新たに搭載: パフォーマンスのボトルネックになる部分を検出し、必要なコードのみをコンパイルする「適応型コンパイラ」や、より効率的になったガベージコレクタなどを含む
  • 「Java Sound」を新たに提供: オーディオやMIDIデータのキャプチャ、再生などの処理をサポートする
  • 「Java Naming and Directory Interface(JNDI)」を新たに提供: LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)に対応したディレクトリサービス用のクラスライブラリなどを提供する。従来は拡張機能として提供されていたが、標準の機能として含まれるようになった
  • 「Java2D」の拡張: 新たにマルチモニタのサポート(複数のモニタを仮想的にひとつの画面として扱うときなどに、個々のモニタ上の座標や仮想画面上の座標を得ることができる)や、フォントを動的にロードすることなどが可能になった

 このベータ版は、JDC(Java Developer Connection)の会員を対象に、JDCのページ(下記リンク参照)から無償でダウンロードできる。JDCは、名前やメールアドレスなどの登録だけで誰でも会員になれる。会費は無料。ファイル形式はRPM形式とtar.gzの形式のものが用意されている。Linux版のファイルサイズは約40MB。

 日刊アスキー編集部で試用してみたところ、「Kondara MNU/Linux 1.1」上では、さしたる問題もなくインストールできた。新機能である「Java Sound」のデモアプリケーションを動作させてみたが、オーディオやMIDIファイルの再生やソフトウェアシンセサイザなど、動作にも問題は見られなかった。

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