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コンパックがLinux/Alpha用のC/Fortranコンパイラを発売。POV-Rayでは平均4.33倍の性能

2000年02月09日 23時30分更新

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 コンパックコンピュータ(株)は、Linux/Alpha上で動作するAlphaプロセッサ用コンパイラ2製品を発売した。発売したのは、Fortranコンパイラ「Linux Alpha版Compaq Fortran V1.0」およびCコンパイラ「Linux Alpha版Compaq C V6.2」。両製品とも、Red Hat 5.2、6.0、6.1およびLASER5 Linux 6.0、Kondara MNU/Linux 1.0が動作確認済みとなっている。

 Linux/Alphaの開発環境としては、GNUプロジェクトによるコンパイラが主に使われているが、これは商用コンパイラと比較して性能が良くなかった。今回発売されたコンパイラを使うと、どのくらい性能が向上するのだろうか? コンパックによるベンチマークでは、次に示す結果が得られたという。

Cコンパイラの比較 (gcc+libmを「1」とする)
相対比(平均) 相対比(最大)
gcc + libm (標準の数値演算ライブラリ) 1 1
gcc + CPML (Compaq Portable Math Library) 3.05 8.93
ccc (Compaq C Compiler) + CPML 4.33 12.60

 (計測モデルには、AlphaServer DS20 (CPUはAlpha 21264A-500MHz、メモリ256MB)上で、LASER5 Linux 6.0 Server Editionを使用。POV-Rayというレイトレーサの実行速度を計測した。ベンチマークに用いたデータは全部で257種類)

Fortranコンパイラの比較 (g77を「1」とする)
単精度プログラム 倍精度プログラム
g77 (GNU Fortranコンパイラ) 1 1
fort (Compaq Fortranコンパイラ) 3.70 3.93

 (単精度、倍精度の演算を行なうサンプルプログラムを使ってベンチマークを行なった)

 価格は次のとおり。

製品名 構成 価格
Linux Alpha版Compaq Fortran V1.0 1システム用 6万8000円
5システム用 15万3000円
10システム用 25万8000円
ドキュメントキット 6000円
Linux Alpha版Compaq C V6.2 1システム用 8000円

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