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Linux Conferenceでレッドハットの事業方針を説明

1999年12月19日 00時00分更新

文● 高柳政弘

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 日本Linux協会(JLA)は、Linuxユーザーを対象としたイベント“Linux Conference '99(以下LC99)”を横浜・みなとみらい地区のパシフィコ横浜で開催した。開催期間は、17日から18日までの2日間。

 LC99の初日となる17日には、レッドハット(株)プロダクトマネージャーの染谷邦裕氏による「Official Red Hat Linux 6.1 日本語版と今後の取り組みについて」と題された講演が行なわれた。講演テーマの“バージョン6.1”がすでに発売されたことに加え、ランチタイムと重なったためか、空席もあったが、来年の予定などポイントとなる話も多かった。講演の前半は製品の新機能や概要について、後半は2000年の事業方針や予定などについて語られた。

レッドハット

バージョン6.0から6.1への改良点

 染谷氏は、まず、バージョン6.0から6.1への改良点を次のように解説した。ネットワークのセキュリティーホールの減少に加え、ApacheにSSL(Secure Sockets Layer)を備えた。さらに、ネットワークでユーザーの認証が可能となるLDAP(LightWeight Directory Access Protocol)を搭載したことで、セキュリティが格段に強化されたという。また、ソフトウェアRAIDに対応したことにより、ネットワークでファイルサーバなど大容量のデータを処理が可能になったのもポイントの1つだ。

日本語版と英語版(米国版)との違い

 日本語版と英語版(米国版)との違いは、米国の輸出規制により、日本語版には128ビットの暗号技術が削除されていることが挙げられる。また、現在、2バイトの文字コードは、EUCのみにしか対応していないが、これからはシフトJISにも対応していくという。

レッドハットの染谷邦裕氏
レッドハットのプロダクトマネージャーである染谷邦裕氏

 最後に、染谷氏は事業方針として、「レッドハットはバグ情報をオープンにし、オープンソースコミュニティーとの連携を強化する」と語り、サポートサービスを強化していくとアピールした。

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