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(株)エヌエスピー研究所が、低価格RAIDディスク「トラストガード/TGDF、TGDP」を発売

1999年11月10日 12時12分更新

文● 吉川

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 OEM用のサーバ開発/製造や、ネットワークシステムのコンサルティングを行なう(株)エヌエスピー研究所(以下 NSPI)は、11月1日から、低価格のRAIDユニット「トラストガード/TGDF、TGDP」を発売した。

トラストガードシリーズの写真
左がトラストガード/TGDF(IDE接続)。右がトラストガード/TGDP(Ultra2 SCSI接続)

トラストガード/TGDF

 トラストガード/TGDFは、2台のハードディスクを内蔵し、RAIDレベル1(ミラーリング)(※1)を構成するハードウェアRAIDユニット。PCの5インチベイ2つ分のスペースに装着して使う。トラストガード/TGDFがハードウェア内にRAIDコントローラを内蔵しているため、OSなどのソフトウェア側でRAIDをコントロールする“ソフトウェアRAID”と違い、システム側(OS側)からは単なるIDE接続のハードディスク(トラストガード/TGDPはSCSI)として認識される。そのため、IDE接続のハードディスクを使えるすべてのOSで使うことができる。

 転送速度に関しては、UltraDMA/ATA-66に対応。ディスクの冷却にしても、ケースが金属製になっているので放熱しやすいほか、ケース横に2基の冷却ファンが取り付けてある。ファンが2基あるのは、冷却効果を高めるのも当然ながら、ファンを2重にして冗長構成をとるといった面もある。

横の写真
2重化されたファン部分。TGDF、TGDPともに同じファンが使われている

 実際の動作だが、OSを起動したままディスクを入れ替えられる「ホットスワップ」や、ディスクに障害が起きた場合、OSを起動させたままでディスクを取り替えると、そのままミラーリングを行なう「ホットリビルド」も実現している。日刊アスキーでは、実際にデモンストレーションを見せてもらったが、OSの起動時にディスクを1台抜いてしまってもそのまま起動するし、そのあと抜いたディスクを差し込めば、即座にミラーリングを開始する。

 操作は至って簡単で、ディスクに障害が起きると警告音が鳴るので、障害の起きた側のディスクをロックしている鍵を開け、新しいディスクを挿入、鍵をロックし直せば、ホットリビルドの開始となる。

 価格は、もっとも安い13GBタイプの「トラストガード/TGDF-PT136」が12万8000円から。

トラストガード/TGDP

 トラストガード/TGDFの上位機種ともいえるのが、トラストガード/TGDPだ。こちらはSCSI接続(Ultra2 SCSI)で、内蔵ディスク数が3台の「TGDP3」と、6台の「TGDP6」が用意されている。それぞれ5インチベイ3つ、5インチベイ5つのスペースを必要とするが、リダンダント電源を装備した外付けケースに入ったモデルも用意されている。

 実現可能なRAID構成は、TGDP3がRAID0、1、5で、TGDP6がRAID0、1、5となっている。ホットスワップ、ホットリビルドに加え、予備のハードディスクをあらかじめ装着しておき、稼働中のディスクに障害が起きたときに即座に予備ディスクが動作する“ホットスタンバイ”の構成も可能だ。

 また、ディスク障害時の警告は、音によるもののほか、内蔵したファクスモデムによる発信も行なえる。

 価格は、もっとも安い40GBタイプの「トラストガード/TGDP3-PT136」が27万3000円から。

気になる保証はどうなっている?

 トラストガード/TGDF、TGDPとも、3年間の無償サポートが付いているほか、電源、ファンなどの2重化パーツは1年間の保証付きとなっている。また、内蔵ハードディスクは購入時に付属するが、数カ月もすれば同じタイプの製品を市場で買うのは困難になってしまう。NSPIでは、基本的に交換用ディスクをある程度ストックしているが、もしもディスクの在庫が切れて入手不可能になった場合でも、動作保証の取れた同等製品を用意するという。

カバー色違い写真
カバーも好みの色を選択できる。一番右はカバーなしのモデル。PCの5インチベイにフタが付いていると、カバーが邪魔になってしまうので、このモデルも用意された

 販売チャネルとしては、同社のWebページによる受注のほか、OEMによるサーバ組み込みを考えているとのことだ。なお、11月1日~12月31日の間、トラストガード/TGDFのUltraDMA/ATA-33モデル「トラストガード/TGDF-JN135(13GB)が、キャンペーン価格9万9800円で販売される。

※1 RAIDの詳しい説明は、日刊アスキー編集部 加賀のひとりごとコーナーへ

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