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LinuxWorld Expo '99に行ってみる

1999年10月12日 00時00分更新

文● 宮原 徹

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み。です。

 今回はLinuxWorld Expo '99(以下LW99)に行ってきました。と言うよりは「いろいろとやってきました」というのが正しいでしょうか。今回は会社のほうも出展社側として、ブース展示あり、セミナーあり、ワークショップありと非常に盛りだくさんの参加となりました。私自身も、ワークショップの講師に、1日目の夜のスペシャルナイトセッションの司会、2日目はBOFにゲスト参加と慌しく2日間が過ぎてしまいました。何をしていたのか書き始めるとキリがないので、私が絡んでいたいくつかのポイントで感想などを。

NEC、Oracle8i for Linuxを出荷へ

 ちょっと仕事絡みです。いくつかのニュースでも報じられていましたが、Linuxのビジネス利用という点から考えると、この話は実はとても重要ではないかと思います。

 Oracleというソフトウェアは、すべて「パートナー」が販売を行なっており、日本オラクルは販売を行なっていません(これを「間接販売」と呼んでいます)。そのパートナーはコンピュータメーカーだったり、システムインテグレーターだったり、ソフトウェア流通会社だったりするわけです。しかし、間接販売の場合、いくら日本オラクルという会社が「Linux版のサポートを行ないますよ」、と言ったとしても、パートナーがそのプラットフォームをサポートできると思わない限り、販売しません。今回、コンピュータメーカー系のパートナーとしては始めて、NECがOracle8i for Linuxを同社のExpress Serverと組み合わせて販売すると決定したことにより、

  • 国内で1、2を争うExpress ServerでLinuxがサポートされる
  • NEC系のSIがLinuxによるシステムインテグレーションを行なえるようになる

ということで、量的にも、質的にもLinuxビジネスが広がる可能性が出て来たのではないかと思います。

スペシャルナイトセッション大盛況

 今回のLW99では企画段階で少しご意見などを入れさせていただく機会があったのですが、スケジュール表を見ると1日目の夜がポッカリと空いていたので、「あ、ここでみんなでパーティーやれたら面白いな」と思ったのがこの企画の始まりでした。USで行なわれたLinuxWorldでは、Linus氏の基調講演のあとはFree Beerでのパーティーがあったので、同じことをやりたかったわけですね。

 本当は平らなところで立食パーティー風にしたかったのですが、残念ながら椅子を並べてある状態だったので、「飲みながらセミナー」という形になってしまいましたが、いい感じのセッションになったと思います。参加してくれた皆さん、セミナーをしてくれたLI18NUXの皆さん、大量のビールを提供してくれたアサヒビールさん、抽選会の景品を提供してくれた各社さん、ありがとうございました。次回もよろしくお願いしますね。

もちろん全体的に大盛況

 3月のLinuxWorldの時は、会場があまりにも狭すぎてたいへんでしたが、今回は若干ゆったりとした会場になって来場した人も展示をちゃんと見られたと思います。それでもセミナーの合間の休み時間には展示会場がごった返しておりました。次回は来年5月に開催。今度はビッグサイトという噂なので、さらにゆったりと見れることでしょう。

 というわけで、とりあえず大きなイベントが終わって、少しゆったりです。この隙(?)を利用して、ちょうど10月から安くなったOCNエコノミーを自宅に引いて、Linuxでいろいろと遊んでみようと思っております。今後のコラムでその辺りの話もチョコチョコとしていこうと思っております。

宮原 徹

プロフィール

宮原氏の写真

1972年生まれ、神奈川県出身。中央大学法学部卒。現在、日本オラクル(株)Linux事業推進部に所属。日本国内でのビジネス用途でのLinux利用促進の為、日夜活動を行なっている。月刊アスキー・ネットワーク・プロにて、Linuxサーバ「blue grass」の連載を開始予定。

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