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BIND 8.2はフリーソフトではない?

1999年09月15日 19時26分更新

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 DNSサーバ「BIND」のバージョン8.2は、米RSA Data SecurityのDNSsafeを取り込んで、RFC2065で定義されている「DNS Security Extention」のデジタル認証をサポートした。しかし、DNSsafeは(BINDよりも)制限の多いライセンスを採用しているため、ライセンスに厳しいディストリビューションにおいて、配布上の問題が発生している。

 具体的に問題となるのは、DebianでBIND 8.2を配布する場合。Debianプロジェクトは、どのようなソフトウェアが「フリー」であるかを「Debian Free Software Guidelines」(DFSG)という定義によって明確している。そして、それに合致しないソフトウェアは「メイン」として配布しないことを決めている(合致しないソフトウェアは、「non-free」として配布されることもあるが、それはDebianの一部ではない)。DNSsafeのライセンスは、ソースコード修正や利用目的に対する制限があり、DSFGに合致しないので、現状のままではBIND 8.2を「メイン」として配布することができない。

 Debian開発者メーリングリスト「debian-devel」では、解決策として、GPLなDNSサーバ「DENTS」を採用することなどが挙げられている。また、DNSsafeを含まないBINDが配布される可能性もあるという。ただし、RSAの特許は来年に切れるため、それを待って、DNSsafeの部分を新たに書き起こすというのも不可能ではない。

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