このページの本文へ

「LASER5 Linux 6.0」詳細情報

1999年09月03日 17時10分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 9月1日、レーザーファイブ株式会社設立および「LASER5 Linux 6.0」発売の記者発表が行なわれた。

 すでにお伝えしたように、五橋研究所は、Red Hatとの契約を打ち切りし独自のディストリビューション「LASER5 Linux 6.0」をリリースしていくことになっている。

「LASER5 Linux 6.0」は「redhat Linux 6.0日本語版」として開発されて来たもので、99%コンパチブルとされているが、違いは名前が「redhat Linux 6.0日本語版」でないことと、Red Hatのシャドーマンマークがないことぐらいで、現在最終テストの段階だという。

 「LASER5 Linux 6.0」のリリースは9月17日。サポート付きのバージョンが12,800円、サポート無しバージョンが6,800円で販売される。どちらも商用のソフトウェアは含まれており、このほかに、雑誌等に添付するための商用ソフトウェアを含まないバージョンもリリースされる。

LASER5 Linux 6.0「LASER5 Linux 6.0」のパッケージデザイン。Linuxは世界の財産ということで、左上のマークは地球を意味しているという。

 基本スペックは以下のとおり。

  • Linuxカーネル: 2.2.5
  • 基本ライブラリ: Glibc 2.1.1
  • X Window System: XFree86 3.3.3.1-XTT
  • デスクトップ環境: GNOME 1.0.11 KDE1.1.1(日本語パッチ適用済み、メッセージカタログ日本語化済み)
  • 開発環境: qgcs 1.1.2 qt 1.44 gtk+ 1.22(日本語パッチ適用済み)
  • VFATパッチ適応済み

LASER5 Linux 6.0
「LASER5 Linux 6.0β」の画面

日本語化されたパッケージとしては以下のものがある。

  • ブラウザ、メーラ: 「Netscape Communicator 4.51(J)」
  • 画像処理: 「GIMP 1.02」
  • エディタ: 「KEdit 1.1.1」、「GEdit 0.5.4」
  • 表計算: 「Gnumeric 0.26」
  • ファイルマネージャ: 「KFM(KDE's File Manager)」、「GMC(GNUMidnight Commander)」

商用ソフトウェアとしては以下のものが添付される。これらは、雑誌添付版には含まれない。

  • 日本語フォント「DynaFont」 5種類(他にも、フリーの日本語フォント80種類)
  • 日本語かな漢字変換「ATOK12 SE」、「Wnn6」
  • 英日辞書引きソフト「研究社新英和・和英中辞典」、「eWnn Ver.1.0 for Linux」
  • 日本語ワードプロセッサ「一太郎Ark TM」、「Dp/NOTE(体験版)」
  • マルチブート「System Commander 4 Lite」
  • セキュリティ「F-SECURE SSH1、SSH2」、「Roxen Challenger」(168bit暗号)、「Phoenix Adaptive Firewall」
  • ウィルス対策「F-SECURE Anti-Virus 」、「Sophos Anti-Virus」
  • 3Dモデラ、レンダラ「BLENDER」
  • バックアップソフト「BRU」

「redhat Linux 6.0日本語版」からの主要な変更点は以下のようなもの。

  • マルチCPU(SMP)対応
  • 完全なソフトウェアRAID対応
  • 幅広い周辺機器への対応(ハードウェアRAID、UPS、DAT、VIDEO)
  • 複数ファイルシステム対応

 サポートは「90日間、3インシデント、インストールからX Window Systemが立ち上がるまで」というもので、「もし動作しない場合は、購入から30日以内なら返品も可能」という。また、オプションで、インターネット接続、センドバック、出張サポートも用意される。

 さらに10月上旬には「LASER5 Linux for Alpha」の発売も予定されている。これはCompaqの協力により開発されたAlpha版で、Intel版の「日本語redhat Linux 6.0 Server Edition」に相当するものとなる。Server Editionには、セキュリティを考慮し、サーバとして必要なツールやメニューが添付されている。また、Server Editionについても、次のバージョンでは「LASER5 Linux Server Edition」となる。

 今後の「LASER5 Linux」だが「RedHatというソフトウェア自体は高く評価しているので、RedHatとのコンパチビリティもちろん、日本語処理機能、そしてサポートのみならずソリューションの提供と言った面も充実させていく」とのことだ。

 サポートの強化については詳しい話を聞くことはできなかったが、「ユーザーのためのFAQの整備といったことも手掛けていきたい」ということだった。なお「redhat Linux」(6.0まで)のサポートは今後も継続していく。

カテゴリートップへ