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2003年にはLinuxがサーバOSの10%に――IDC、'98年 国内OSの出荷状況を報告

1999年07月13日 11時42分更新

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 インターナショナルデーターコーポレイションジャパン(株)(IDC Japan)は、'98年における国内のOS出荷状況を発表した。

 これによれば、サーバ用のOS出荷本数は前年比5%増の32万9800本。内訳としては、UNIXが12%、Windows NT Serverが81%、Linuxが1%のシェアとなった。出荷本数としては、UNIXが前年比11%、Windows NT Serverが5%の伸びを示している。

 一方、'98年に注目を集めたLinuxは、サーバ用途としての出荷本数(ディストリビューターから有償で提供されたもの、雑誌付録、あるいはインターネットからのダウンロードで提供されたもののうち、実際にサーバ0Sとして導入されたものをカウント)は2200本にとどまっているという。

 ただ、今年に入って日本アイ・ビー・エム(株)やコンパックコンピュータ(株)など大手システムベンダーが次々とLinuxサポートを表明。同社では、企業でのLinux導入が本格的に進み、従来のWebサーバからデータベースサーバとしての利用も浸透すると見ている。このため、'99年のLinux出荷本数を1万本、2003年には6万5000本に達し、サーバOS全体の10%を占めると予測している。

'98年国内サーバOS出荷本数シェア
'98年出荷本数 シェア(%)
UNIX 3万9400 12
Windows NT Server 26万8000 81
NetWare 1万1000 3
Linux 2200 1
その他 9200 3
32万9800 100

 またクライアントOSは、前年度比1%増の875万5000本となった。内訳としては、Windows 95が企業ユーザーを中心にシェアを獲得し43%でトップ、これにWindows 98が38%、Windows NT Workstationが11%となっている。また、iMacのヒットでシェアを盛り返したMacOSは5%となっているが、それまでの販売の伸び悩みを補うことができず、通年では前年割れとなっている。

 同社では、'99年のクライアントOSの出荷本数が調査を開始して以来、初めて1000万本を突破すると予想している。理由として、コンシューマー市場でパソコンの販売が引き続き好調なこと、2000年問題の対応による企業を中心としたシステムのリプレースなどの需要があることなどを挙げている。このほか、2000年にはWindows 2000の発売が予定されているが、ユーザー側ではしばらくようす見の状態が続くと予測。一方、2001年以降のビジネス市場においては現在のWindows NT Workstationに代わって、Windows 2000が本格的に導入されるだろうとしている。

'98年国内クライアントOS出荷本数シェア
'98年出荷本数 シェア(%)
DOS 4000
Windows 3.x 7万1000 1
Windows 95 380万 43
Windows 98 335万 38
Windows NT Workstation 100万 11
MacOS 46万 5
OS/2 3万
その他 4万
875万5000 100

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