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パシフィック・ハイテック、ATOK12 SEとWnn6 Ver.3をバンドルした『TurboLinux 4.0』を発売

1999年06月07日 00時00分更新

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パシフィック・ハイテック(株)は、同社のLinuxディストリビューション『TurboLinux』の最新版『TurboLinux 4.0』を7月9日に発売すると発表した。価格は9800円。日本語変換システムとして、(株)ジャストシステムの『ATOK12 SE for Linux』と(株)オムロンソフトウェアの『Wnn6 Ver.3』をバンドルする。

『TurboLinux 4.0』は、カーネルに2.2.9を採用し、SMP(対称型マルチプロセッシング)に対応している。また、glibcには、安定性を考慮して2.0を採用。ウインドウマネージャー/デスクトップ環境には、これまでのAfterstepに加えて、KDE、GNOMEの2種類も用意している。これらはパシフィック・ハイテックが独自に開発したウインドウマネージャーセレクターにより好みのものを選択し使用できる。また、XFree86 3.3.3.1を採用しており、RIVA128、RIVA 128ZX、RIVA TNT、RIVA TNT2などのグラフィックチップに対応している。これらは、先日公開された米NVIDIA社製のドライバーを使用している。

バンドルされる2種類の日本語変換システムは、両製品とも単体ではまだ発売されておらず、『TurboLinux 4.0』にバンドルされるのが最初のリリースになる。

Java言語で書かれた日本語ワープロ『一太郎 Ark for Java(Techonology Preview)』も収録される

このほか、(株)ソフトボートが開発した、システム起動時にWindowsとLinuxを切り換えることができるソフト『System Commander Light』のほか、米4Front Technologiesの『Open Sound System』、リョービ TrueTypeフォント5書体、Netscape Communicator 4.0.8(日本語版)などがバンドルされる。さらにトライアル版として『一太郎 Ark for Java(Techonology Preview)』、(株)リコーのプリンター&スキャナー用ドライバーなども収録する。

デモでは、“きしゃのきしゃがきしゃできしゃする”がこのように変換されてしまった。後にこれは、『ATOK12 SE for Linux』ではなく、既存のかな漢字変換プログラムを使用しての変換であることが判明

同社は、『TurboLinux 4.0』の発売に合わせてサポート体制も強化する。ウェブ、メールによるオンラインサポートでは、90日間3件までの問い合わせが可能で、ハードウェアの認識、設定、Linuxのインストール、起動などをサポートする。また、オプションで有償サポートを追加することも可能。インターネット接続、プリンター接続など、デスクトップ、サーバーとして用途に関する設定もサポートする。このほか、周辺機器メーカーとの動作検証体制を強化し、これまで、動作検証に留まっていたのを、今後は耐久性も考慮した検証を行なうという。これらの情報は、ホームページ上にて随時公開される予定。

パシフィック・ハイテック代表取締役 クリフ・ミラー氏

同社の代表取締役クリフ・ミラー氏は、「『TurboLinux』は商用パッケージをバンドルすることで、ほかとの差異化を図っていく。そのほか、7月9日にスタンダード版としての『TurboLinux 4.0』を出荷した後、2~3週間後に、Pro版もバージョンアップして出荷する。こちらも、ATOK12、Wnn6をバンドルするほか、アプリケーションのバージョンアップなどを行なう予定。『TurboLinux Server 2.0』については現在開発中だ」と述べた。

なお同社は、『TurboLinux 4.0 Pro版』、『TurboLinux Server 2.0』の詳細については近日中に発表予定としている。

『TurboLinux 4.0』の価格は9800円。登録ユーザーはアップグレード価格の5800円で購入できる。

オムロンソフトウェアソフトプロダクト営業部長 和賀亮太郎氏。「『Wnn6 Ver 3.0』単体での製品は7月中にも出荷する予定。価格は9800円」

ジャストシステム代表取締役 浮川和宣氏。「『ATOK12 SE for Linux』の発売は後日発表したい」

なお、同社は社名の変更も予定しているという。米国本社では、8日からこれまでの、“Pacific HiTech,Inc.”から“TurboLinux,Inc.”となる。日本では、時期は未定だが、“ターボリナックス”となる予定。

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