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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第43回

幕末古写真ジェネレーターは本能から生まれた?

2009年03月10日 12時00分更新

文● 古田雄介

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続けられるブログはwktkから生まれてくる

―― マスダさんはいつ和に目覚めたんでしょう。

マスダ 高校生の頃から和柄のTシャツを常に着ているような感じでしたが、本格的に興味を持つようになったのは「瑠璃色Tradition」をスタートさせた2年前からですね。ネタ探しで和のことを色々調べていくうちに興味も強くなっていきました。和服を普段から着るようになったのも同じ頃です。だから最初は「ちょっと和って好きだな」というくらいでした。

マスダ ヨシタカ氏。普段から木綿の和服をローテーションで着ている。取材時の和服は地元の呉服店で2万6~7000円で購入したとか。「和服は洗えないとよく言われますが、絹ではなく木綿なら普通に洗濯機で洗えます。正式な着付けを覚えなくても、洋モノと組み合わせて自由に着こなせばいいと思っています」という


―― そこから、なぜ「和」に注目しようとしたんですか?

マスダ ネット上に和のエンターテインメントがすごく少なかったのが大きいです。学術的で詳細なものはたくさんあるんですけど、「すげえ格好いい」というライトな部分を表現しているサイトがほとんどなかったんですよ。

 やっぱり、人が興味を持つきっかけは、最初のインパクトじゃないですか。そういう入り口がないと、いくら深い世界観があっても広まりづらいのかなと思ったんですよ。だから、僕のサイトは、自分が興味を持った和関連のものをとりあえずはガンガン紹介していくという感じですね。

2007年6月にスタートしたブログ「瑠璃色Tradition」。手裏剣型画鋲や忍者刀をモチーフにした傘などの世界で売られている和風のアイテムや、和を感じるWEBサイトの紹介など、和に関連する様々な情報を紹介している。マスダ氏の和系コンテンツはここから始まった


―― 最初は戦略的な意味合いが強かったんですね。

マスダ そうなんです。「コンテンツが少なくて、自分が興味が持てる」という点で選んだところはあります。実は以前から色々ブログをやっていたんですが、長続きしなかったんですよ。たくさんアクセス稼げそうだからとネットサービスを紹介するブログをやったり、エコが流行ったからエコ的なブログをやったり……(笑) でもどれも、「自分がやるにはちょっと違うな」という感じがありました。

 結局、自分が興味を持てることをやったほうがいいんですよね。無理なく続けられますし、自然と記事が書きたくなるんです。「紹介したい」って気持ちが強くなるんです。だから、一番優先しているのは、戦略以上に、自分がワクワクする感情かもしれませんね。


―― なるほど。ちなみに、和服を着るようになったのは、和への関心が高まって自然とそうなった流れですか?

マスダ これも最初は演出的な意味合いが強かったですね。普段から和服を着ていると書いたらネタになると思って、とりあえず着てみたらハマっちゃったという感じです(笑)

 洋服に比べて、和服は慣れるととにかく楽なんですよ。自然と身体に合うので解放感があるんです。去年のお正月に職場にも和服で行ってみたら割と受け入れてくれる雰囲気だったので、そのまま定着しました。職場ではウェブのプログラミングなどをしていますが、これが営業だったらキツかったでしょう。

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